146 / 171

第146話

「模様もなくエドワード殿下のきれいな目ですね。おめでとうございます、エドワード殿下。無事に呪いが解けました」  ハーリーは柔らかな笑みを浮かべてそう宣言した。 「やった……よかった……」 「おめでとうございます、殿下」 「ロドルフのおかげだよ。ありがとう、ロドルフ」  エドワードは隣に立つロドルフに顔を向けて感謝を口にした。ロドルフが倒してくれただけではない、感謝は一言で済まないほどたくさんあるけれど、今は笑みを向けることしかできなかった。 「呪いの方は問題なさそうですが、魔物討伐で疲れていると思うのでゆっくり休んでくださいね。純粋に疲れで体調を崩す可能性もあり得るので。ロドルフ団長もですよ」 「うん、分かった。ハーリーもありがとう」 「いえいえ。エドワード殿下の呪いが解けて僕も安心しました。では」  診察を終えたハーリーは、一礼してエドワードの部屋から去っていった。 「はあー……よかった。これで、僕の呪いが解けたんだね」 「私も安心しましたよ、殿下」 「ロドルフがいてくれたから、今こうしていられるんだね……」 「殿下がくじけずに頑張ったからでもあります」

ともだちにシェアしよう!