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第3話-4 ただの友達?
翌日昼過ぎ、松永はまた春のいる病院に向かった。
コンコン、とノックをすると、ガシャン!と中で何かが倒れる音がした。
松永は驚いてすぐさまドアを開ける。
するといつもと変わらぬ表情で春がこちらを見ており、そのすぐそばで秋が不自然に窓の外を眺めていた。
秋が直前まで座っていたであろう椅子が、倒れていた。
松永はそれを見て、しかし何も言わずに秋に、と思って持ってきた弁当などの差し入れの袋をベッドの机に置いた。
「これ、今瀬くんに」
すると秋は上擦った声で、は、はい!ありがとうございます!と背を向けたまま返事をした。
松永はその返答に、春に目線をやる。
相変わらず、春は表情を変えない。
そしてしばらく部屋にいるつもりだったが、ちょっと一件連絡があるから、と二人に嘘をつき、ドアに向かう。
ドアに手をかけた時、ふっと振り返り、春を見て言った。
「分かってると思うけど、治しに来てますからね?」
春はそれに、少し肩をすくめ、はい、と言った。
ドアを閉めて外に出る。
ただの友人_____
ではないのかも、と松永は思った。
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