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第4話-2 病室にて

ど、どうしよう…と秋は再び春のベッドに突っ伏した。 春はそんな秋の様子を見ながら、ふふ、と笑っている。 そして言った。 「松永さんは大丈夫だよ」 秋はじっと春を見つめた。 これまで春と関わってきた中で、春が自身のセクシャリティに強いコンプレックスがあるというのは、秋も感じていたことだった。 何度思いを伝えてもそれを受け入れず、時に秋を強く自分のテリトリーから追い出すような行動を春はしていたから。 同じく男性が好きな友人の松山にも、それを告げていなかったことから、春はきっと、誰にもそのことを言わず生きてきたんだろう、と秋は思っていた。 松永さんは大丈夫だよ、というのは、一体どういう意味だろう。 もしかして、松永には話していたのだろうか。 秋は恐る恐る尋ねてみる。 「松永さんは…知ってるの?」 すると春は言う。 「さあ」 「…言ってないんだ?」 「うん」 でも、と春は言った。 「バレてるかも、松永さんには」 そう言って春は小さく微笑んだ。

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