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第4話-4 病室にて

翌日、秋が再び病室を訪れると、すでに松永が来ていた。 こんな時しか休めない、と言っていた割には、松永はこうして律儀に病室に訪れている。 昨日の松永から声かけからも、松永がどれだけ春を大切に思っているのか、それも、ただマネージャーとしてだけではなく、一人の人間として、そう思っているのが分かる。 それが春にもちゃんと伝わっているのだろう。 だから、大丈夫、と春は言ったのだ。 松永は秋が来て早々、言った。 「もうすぐ、春のお母さんいらっしゃるから」 秋はそれにええっ!と大きい声をあげた。 「え、え、じゃ、じゃあ俺帰ります」 そう言った秋に、松永がなんでよ、いなさいよ、とちょっとニヤリとして言ってきた。 いやいやいやいや…と秋が後退りしながら言う。 と、その時、コンコン、とノックが響き、徐にドアが開いた。

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