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第5話-3 キス以上のこと
春のTシャツに手を忍ばせ、そっと肌に触れた。
春の滑らかな肌をゆっくりと撫でるように、手のひらは上へと動いていく。
指先が胸のひっかかりに触れる。
秋はそれを何度も指先で撫でながら、キスを繰り返した。
するとそれは次第に硬く張り、春は小さく息を漏らして顔を背けた。
「…気持ちいい?」
春は何も言わず、ただ浅く呼吸を繰り返している。
秋の指が再び胸の突起に触れた時、春がまた小さく息を漏らした。
その反応に秋はたまらず、吸い付くように唇を春の首筋に這わせる。
身体を起こし、春に覆い被さった。
春は少し潤んだ瞳を長いまつ毛の下に覗かせながら、肩を上下させている。
再び春の肌を撫ではじめた秋の手が、ゆっくりと下へおりていき、春のズボンにかかった。
その手を春が掴む。
秋は春の顔をのぞく。
春は少しだけ眉を下げていて、その表情には不安が滲んでいるのが分かった。
秋はそんな春の額に自分の額を合わせ、目を見つめて言った。
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