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第5話-4 キス以上のこと

「そんな顔しないで」 そう言って、秋は秋の手を掴んだ春の腕をゆっくり解き、そのまま秋のものに春の手のひらを重ねた。 秋はすでに自分のそれが強く熱を帯びているのを感じていた。 春の瞳が大きく揺れた。 秋は少し照れるように微笑んだ後、再び春に唇を落とした。先ほどよりも熱っぽく、舌が絡み合う。 秋は春の耳元に顔を寄せ、小さな声で尋ねた。 「…俺も触っていい?」 春はゆっくりと小さく頷き、それを合図に秋は春の下着に手を忍ばせた。 触れた春のそれは、すでに硬く反応していた。 秋はその反応に、震えがくるほどの興奮を覚えた。 春も自分と同じ熱の中にいる。 それがたまらなく嬉しかった。 秋は春のそれに触れた手をそっと緩く握り込み、秋の手で擦るようにしてゆっくりと上下に動かした。 すると小さく顔を顰めた春の表情に、秋は再び強く欲情する。 シーツの擦れる音と、舌が絡み合う水音、そして、時折漏れる春の吐息が静かな部屋に響く。 「…秋…」 小さくそう呟いた春は、そっと服の上から触れていた手を秋のその膨らみに沿わせるようにしてゆっくり撫でた。 そしてその手が直接肌に触れ、見えないものでも触っているかのように、確かめるようにゆっくりと秋のものに触れた。 春の指先は少し冷たく、それが直接、熱を帯びた秋のものから伝わってくる。 秋はその手に擦り付けるように少し腰を動かした。 すると、秋のものに触れた春の手はゆっくりとそれを包み込み、やがて小刻みに動きはじめた。

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