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第8話-6 松山の恋

「なんで…?何がいいの…?」 そう言ってから、秋は春の言葉を思い出した。 ――向井さんのことを嫌いになれない すると松山は言った。 「いっつも…寂しそうで…なんかほっとけないんだよ」 そうして松山はごめん声荒げて、と言い残し、電話を切った。 秋は電話を切った後も、松山のことが頭から離れず、ため息をついた。

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