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第11話-8 その夜

―― ―― 「…春……待って…待って……」 そう言っても、春は腰の動きを緩めず、ただ秋の様子をじっと眺めるように視線をやった。 二人ともがシャワーを浴び、ほとんど濡れたままベッドに入ったせいでシーツはしっとりと濡れている。 秋の手をぎゅっと春の手が掴み、春が動くたびにその繋いだ手が揺れる。 春はすでに秋の良いところを覚えてしまったのか、何度もそこを突いた。 「……きもちい…い…っ…」 秋がそう漏らすと、春は秋の耳の裏を舌で撫でた。そうしてぐるりと舌を回し、耳たぶを吸った。そのいやらしい音に秋は声を漏らす。 そうして今度は耳の外側を舌で撫でた。 秋は思わず懇願するように言う。 「中…舐めて…」 秋のその申し出に春はすぐには答えず、耳の外側を咥えるようにしてまた舌で撫でた。 「…春……っ…」 そう甘えるように秋は名前を呼ぶ。 春の吐息がすぐ耳元で聞こえ、それに秋は思わず腰を震わせる。その動きのすぐ後、春がやっと耳の中に舌を伸ばした。秋は身を仰反るようにして顔を背けるが、それでも春の舌は耳の中をなぞり続け、秋は大きく甘い声を上げた。 「…ああっ………やばい…いく……いく……っ……」 そうして秋は身体を痙攣させるように震わせ、そしてそれと同時に硬く張ったその先から白い液を溢れさせた。 荒く呼吸を繰り返す秋に、春が再び腰を動かし始めた。 「待って待って待って……やばい……」 秋は再び何度も腰を震わせ、春が強く奥を突くたびに声を上げた。 そうして春のものが秋の中で脈打つと、春は秋の上に力尽きるように覆い被さった。 ―― ――

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