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第15話-2 秋の誕生日

「…挿れないの…?」 秋が甘えるようにそう言うと、春は腰を動かしたまま吐息交じりにいった。 「……しんどくない?」 秋はそんな春の気遣いに嬉しくなったが、それでももっと春を求めている身体に素直になり、ねだるように言った。 「……挿れて……?」 春はそっと腿の間から自分のそれをゆっくりと引き抜き、秋の穴をゆっくりとそれで撫でた。 硬く張ったそれの先で周りを撫でるようにぐるりと円を描く。 焦らすように、何度も何度もゆっくりと穴の周りを撫でる。 秋はたまらず、んん、と声を漏らす。 そうして我慢ならなくなり、春に懇願する。 「……はやくぅ…」 すると春はやっと秋の願いを聞き入れ、ゆっくりとそれを差し込んだ。 じんわりと入ってくるそれに、秋は再びいやらしく声を漏らす。 とん、とん、とゆっくりと擦り始めてすぐ、その速度は次第に早くなる。 春の腰が秋にあたり、ぶつかって鳴る音が等間隔に部屋に響く。 「……んぁっ…あっ…あっ…ぁあっ…んん…っ…」 いつもとは違うところに春のものが当たり、秋はその慣れない感覚に何度も何度も甘い声を漏らす。 それでもすでに秋の奥は春のもので与えられる快感を覚えてしまっていて、1番いいところでなくとも中に春が入っているだけですっかり気持ちよくなってしまう。 秋は腰を振るわせ、先ほど出したばかりだというのにまた秋の先から液を飛び出させた。 シーツには白い染みが広がる。 春は秋がいったのが分かると、少し動きを早め、秋の中で何度も自分のそれを擦り上げた。 そうしてとん、と強く秋に打ちつけた後、さっと引き抜いて抱きしめていた腕の力を強め、秋の耳元で荒く息を吐き、びく、と少し身体を震わせた。 秋の背中に春の出した生温かいそれがまとわりつくのがわかった。

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