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第19話-11 春の誕生日

自然に春が秋の上にまたがるような姿勢で倒れ込んだおかげで、春はそのまますぐにちゅ、ちゅ、と小さく音を立てながらいつもするように唇で秋の全身を撫でていく。 そうしていつもの流れで秋をたっぷり可愛がった後、春はゆっくりと秋の中に入っていった。 秋が甘い声をあげ、春の名前を呼ぶ。 「…春…っ…」 そうして春を見上げると、春はまだとろんとした目をしていて、秋は快感でいっぱいになりながらも、いつもの鋭く求めるような目も好きだけど…とじぃっとその目を見つめた。 そうしてとんとん、と秋の中を春のものが擦っていた時、春が突然はぁ……と大きく息を漏らして秋の上に崩れ込んだ。 そうしてじっと動かなくなった。 秋はそれに驚いて、春?と声をかける。 すると春は秋の中に入ったまま、すーっと寝息を立て始めた。 秋はさらに驚いて、思わず春の背中をとんとん、と指先で叩いた。 「春!春〜!起きて〜…!」 すると春はすぐに目を覚まし、んん…と力無く言ってから、またゆっくりと腰を動かし始めた。 秋はそれにまた甘い声をあげる。 が、すぐに春はまた同じようにはぁ、と言って同じように秋の上にもたれかかった。 すでに秋の奥はひくついて、さらなる快感を求めている。 我慢できず、秋はまた春に声をかける。 「春…!春〜…!まだ終わってないぃ…」 すると春がまた目を覚まし、んん…と言って腰を動かした。再び秋は甘い声を上げた。 そうしてそれを何度も繰り返して、秋はまるで焦らされているようでたまらず、ビクビクと腰を痙攣させた。 しかしまだ物足りず、また項垂れた春を揺り起こす。 すると春がぼそっ…と秋の耳元で言った。 「…カレー……」 秋は突然言われたその言葉に、吐息をあげながらも返事をする。 「……終わったら…食べよ?…だから…あっ…んん…」 秋の返事を聞いてか聞かずか、また春はゆっくりと腰を動かしだした。 いつもよりゆっくりだが、奥まで届くように差し込まれるそれに、秋はたまらず声を上げる。

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