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 再び顔を寄せて唇を近づける怜士から少し退いて、倫は訊ねてみた。 「怜士さまは、僕のこと好きですか?」  突然の問いかけに怜士は驚いたが、ちゃんと笑みで応えた。 「好きでない人間と、口づけはしない」  その言葉に、倫は大きく息を吸った。 「ありがとうございます! 僕も、怜士さまが大好きです!」  彼のとても嬉しそうな笑顔に、怜士もつられて顔をほころばせた。 「倫は、素直なのだな」  そして二人は、二度目のキスをした。 「んっ……、ん?」 (ちょ、何これ。あ、舌が、入って来て……)  怜士の舌が倫の咥内に忍びこみ、さまよい始めたのだ。 「んぁ、ん。……っふ、うぅ。んんぅ……」 (これが、大人のキス……)  体が、どんどん火照っていく。  中心が、充血していく。  肉体だけではなく、倫の心もとろかすような口づけだった。 (ち、力が、抜けちゃうぅ……)  心が優しくこじ開けられ、怜士が中に入ってくるような心地。  そんな倫をベッドに横たえ、怜士は彼のゆるやかな七分丈のボトムを手早く脱がせた。

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