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「はぁ、あぁ……。怜士さん、怜士、さ、んん……!」 「倫。中に出してもいいか?」  え?  中に? 「いや、あの。中は。中はダメぇ! 僕、僕、妊娠しちゃうかも!」 「しかし。倫のここが、私を咥え込んで離さないんだ」 「えぇっ!? そんな、ウソぉ……、あ、はぁ、あぁあん!」 「出すぞ。うん、出る。出そうだ」 「あっ、ちょっと! んぁ、うぅうあ!」  こんなに熱く愛してくれているのに、怜士の声は、言葉は妙に冷静だ。 (うぅ。ギャップ萌えするぅう!)  倫の頂点と怜士の射精が、ほぼ同時に重なった。 「はぁ、あぁああ!」  背を反らし、倫は最高のエクスタシーに達した。  しっかりと腰を支えてくれている怜士の腕が、熱い。 「あ、あ、……っ、あ……」 (あぁ。出されてる……。出てる……)  体内で脈打つ怜士を感じながら、倫は次第に脱力していった。 (解る。拡がってる……、お腹。膨らんでる……)  ふと、友人との会話が、思い出された。 『でも、最高にハッピーだったよ』  僕は?  今、最高にハッピー? 「うん。最高にハッピー、だよ……」 「倫?」  怜士がその顔を覗き込むと、彼は満足そうに微笑みながら瞼を閉じていた。

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