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第236話
「え!? ちょ――ッッ!」
何をしているのだと思わず声をあげそうになった凪の口を、ヒバリは慌てることなくその手で塞いだ。意味のわからない行動の数々に凪はヒバリを凝視するが、彼は辺りを見渡すばかりで視線ひとつ寄越さない。
「静かに。大丈夫、ここに窓は無いから、電気をつけたところでさしたる問題はない」
それよりも防音でないのだから大声を出される方が問題だと言われ、ようやく混乱から戻った凪はコクコクと頷いた。そっと口元から手を離され、小さく息をつく。バクバクと心臓がうるさいくらいに脈打って、きっと数年は寿命が縮まったと凪は確信した。
「……粗悪品が多いな」
ポツリと溢されたヒバリの声に凪は彼が見ている方へ視線を向ける。そこに何があるかを理解して、ヒュッ、と息を呑んだ。
部屋の至る所に積み上げられた箱。そこには数え切れないほどの銃や弾薬が詰め込まれていた。中には凪にもわからぬ袋や小さな機械も数え切れぬほどある。
(おかしい……、おかしすぎる!)
ここにきてようやく、凪はその異常さを理解した。あるいは目の前に突きつけられて理解せざるを得なかったというべきだろうか。
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