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第255話

「見つかるリスクを少なくしようとすれば、小瓶を忍ばせるのが限界だから。大勢を相手にするのは想定していなかったわけじゃないが、今の状況は想定外でしかない」  きっと小瓶は、ヒバリだけを助けるために忍ばせた予防策のようなものだったのだろう。彼がその身を守りながら、助けを待てるように。だがそれも底をついた。  小瓶を忍ばせているくらいだから、もしかしたら小さなナイフなどもヒバリはどこかに忍ばせているのかもしれないが、凪が把握している武器は弾の入っていない拳銃だけ。凪はまったく体術はできず、徐々に震えが激しくなる子供を抱き抱えるので精一杯だ。ご丁寧に全ての窓に鉄の柵が付けられている状態では、こっそりと抜け出すということもできない。馬鹿正直に正面突破しかないというのが現状で、そこに誰も見張りがいないなんて楽観視は、窓に鉄の柵が付けられている時点で持たない方が良いだろう。

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