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第291話

「閣下は良い方なのだろう。馴れ合う間柄ではないが、利害関係が一致すればこれほど心強い存在もない。しかし、あの方とて国を動かす者だ。それも〝ウォルメン〟の名を冠しているほどに。ならばどれだけ良い方であろうと、警戒はしなければならない。何より、閣下の側にいるからといって、それだけの理由で特別な立ち位置にいるヒバリ殿を信用することはできなかった」  セランネ王室である光の〝エルメン〟。それに対を成す闇の〝ウォルメン〟を与えられた稀有な存在。そんな閣下の側近くにある、誰よりも謎多きヒバリを警戒しないなどできるはずもない。  上の者に従っている風を装って自らの利益のために策略を巡らせる。それは厳しい戒律のある軍や上下関係がハッキリしている後宮でもよく見られるものだ。

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