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第395話
「…………いえ、これ以上迷惑をかけずにすむのに、と」
胸に広がる波紋を見ないふりして、凪はサーミフの側が最悪な場所であると取られかねない言葉を否定した。もちろん、否定のために告げた言葉であったとしても、それは嘘などではなく全き本心である。
「何もかもが、心苦しいので」
仕事もしないで療養していることは、仕事上の怪我を治しているのだと、無理矢理ではあるがまだ自分を納得させることができる。だがそれ以外は、ただひたすらに迷惑をかけているとしか思えなかった。
こうして凪の治療をするため医師の時間を大半使わせていることも、ナイーマの突撃から守るため、兵士に王族の相手をさせていることも、忙しいだろうサーミフに気を遣わせていることも。どうしようもなく、心が苦しい。
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