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第414話

 タルトと茶を楽しんだ後、サーミフは会議へ向かうために回廊を歩いていた。会議が終わった後にでも兄には一言礼を言わなければと考えていれば、殿下、と後ろから声をかけられる。振り返れば小走りに近づいてくる使用人の姿があった。 「どうした」  サーミフに仕える者たちは、あまり慌てた様子を見せることはない。何か緊急のことかとサーミフに緊張が走る。主人の前で立ち止まった使用人の男は頭を垂れると電話の子機を差し出した。 「お電話です。あの方から」  その言葉に目を見開いて、サーミフは子機を受け取る。ひとつ深呼吸して耳にあてた。 「もしもし?」 『やぁ。急にすまないね』  電話の向こうで微笑んでいる姿がありありと想像できる声音だった。その声音で、彼は告げる。 『君たち兄弟で仕掛けただろう? あれ、動き出したようだよ』  思ったよりも忍耐はなかったみたいだね、と笑いながら。

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