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第459話

「とあるお国に、小さな王子様がいました。王子様は生まれた時から何でも持っていました。キラキラと輝く宮殿も、たくさんの召使も」  何でも持っている王子様。キラキラした宮殿、たくさんの召使。きっと他所の国の王子もまた同じであろうと思うのだが、凪の脳裏には見たことのないはずのサーミフの幼き姿が映し出されていた。 「ルビーにサファイア、ダイヤモンドの宝石だって、ほしいとお願いしなくても王子様の元へ集まってきました。毎日キラキラした綺麗な服を着て、食べきれないほどたくさんの美味しそうなご飯が王子様のために用意されました。王子様の両手はたくさんの綺麗で素敵なもので溢れかえっていたのです」  サーミフの声で紡がれるそれを、凪は静かに聞く。聴き続ける。  何でも持っている王子様。何でも持っていると〝誰もが思い込んでいた〟王子様。けれど彼が本当に欲しいものは、望まずとも手に入ってきたそれらだったのだろうか? 「――声をかけようか迷っていたら、何か面白いお話でもしていたのでしょう、お友達は子供と一緒に笑っていました。その笑顔を見て、王子様はビックリします。お友達はいつも綺麗な笑顔を見せていました。しかし今、王子様の目に映っている彼は、太陽のように輝く笑顔をみせているのです。この時初めて、王子様はお友達がいつも作った笑顔を自分に見せているのだと気づきました」  人が嬉しい時、あるいは楽しい時に自然と浮かべる、弾けるような笑顔。王子様はそれを太陽のようだと思ったのだろう。明るく、全てを照らす太陽。だけど、 いつも拙作をご覧いただき、ありがとうございます。 サーミフの絵本のタイトルを「ちいさな おうじさま」にしていたのですが、「星の王子様」の直訳が「ちいさな王子様」なんですね。まったく知りませんでした(汗) 問題ないと言えば問題はないのですが、でも誤解を招くのもどうかなと思うので、タイトルを「ちいさな おうじさま」→「とある おくにの おうじさま」に変更しました。 また、それに伴って、ちょくちょく本編に出てきていました絵本部分も少し変えました。 変更ページはp351、p360、p376、p403です。 ややこしくて申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。 十時(如月皐)

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