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第464話
「……え? おしまい? ……まさかのバッドエンドですか?」
思わぬところで〝おしまい〟と言われ、凪は勢いよく絵本を見た。こんな終わり方で良いのかと問い詰めたくなるが、確かに絵本にはもう奥付けが書かれているばかりで続きはどこにもない。続きものの絵本だろうかと思ったが、どう見てもそこには〝おしまい〟と書かれている。
「救いが無い。これ結局、王子様も少年も救われていないじゃないですか」
世の中には救いのない絵本など山程ある。それは凪も知っているが、王妃様がわざわざ愛しい息子たちに残した絵本と聞いて勝手にハッピーエンドを想像していた身としては衝撃的だった。そんな凪の様子をクスクスと楽しげにサーミフは見つめている。
「言っただろう、これは少々特殊な絵本なのだ。この絵本としては〝おしまい〟だが、その続きが、ある者には有り、ある者には無いんだ」
謎かけか? と言いたくなるようなそれに凪は今度こそ振り仰いでサーミフを見る。その先にある瞳は先程とは違い、優しい色をしていた。
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