500 / 501
第500話
「まぁ! だったらなおさら離宮に行く理由ができるじゃない。王太子殿下の用事とあれば、誰も疑いはしないわ。随行しているのは皆サーミフ殿下の使用人なんだもの。王太子殿下の使者を無碍に扱ったりはしないわよ」
そして凪も親しかった後輩から差し入れされて拒むような性格はしていない。良くも悪くも、あの子はある意味で人を疑わないから。
「なんならベリーもちゃんと用意してあるから、それでジュースでも作ると良いわ。使用人なんだもの、簡単なジュースくらい作れるでしょう?」
さぁ、どうぞ、とローラは小瓶を渡す。恐る恐るそれを受け取ったルナはジッとその赤い液体を見つめた。
ともだちにシェアしよう!

