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第2話
いくら顔が好みだからといって、俺は隅っこで奴の顔を肴にちびちび飲むつもりだった。実際そうしているんだが、どうもサギの方もこっちを見てくる。なんだろ。Subに困ってんのかな。困る身分か?それとも性癖が相当やばいとかだろうか。にしてもあのペースで飲んだらすぐに酔い回りそうだけどな。実際あれはそれなりに酔ってるな。今アタックしたらワンチャンあるか?
そんなこと考えてたらサギが立ち上がってこっち来た。いくらなら払ってくれるかなって思ってじろじろ見てたのが悪かったか。
「渡辺、ちょっと来てくれないか」
声震えてるぞ、大丈夫かこいつ?
サギは部屋を出るなり俺の腕を引っ掴んでずんずん歩いていく。そしてある一室に俺を連れ込んだ。
「ここプレイルームじゃん、何?そんなにヤりたかったの?」
「ヤっ…」
サギが絶句する。童貞じゃあるまいし。
「…分かっている。そうだったな。いや、君でなくともそう思うだろうな…」
なるほど、だいたい何をするつもりかは読めた。プレイルーム選んだのは防音だからか。
「答えはOKだがイチャラブの部分はさすがにまだ無理だからな」
「ちょっと色々と待ってくれないか」
というわけでテイク2。
「…その…まず、今まで待たせてすまない」
「うん、待ったわ」
「そもそもあの時ケアの言葉をかけるべきだった」
「いやあれはコマンドじゃなかったし…まあ、うん」
「それで…まあ…その…」
「うん」
「………」
これテイク2する意味あったか?とは言えずに待っていると、なんかいきなりサギの頭が下がっていって、あ、これ土下座だわ。
「…私を、踏んでください !」
「うん?」
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