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悠馬先輩にお仕置き②

 “媚薬”を乳首に塗り込むような先生の愛撫が、また始まった。  人差指と中指の先で挟んで、その指先を円を描くように動かして、ゆっくり乳首を捩る愛撫だ。 「あぁ、あ、あっ……」  うっすらと開いた唇から、先輩の嬉しそうな声が再び舞い上がる。 「あぁん……あぁっ……あぁ、ん、んっ!」  さっきよりもずっとだらしなくて、一片一片が歓びに満ち溢れている声だ。    先輩は、“お仕置き”を続けてくれた恩を感じて、いっそう素直な自分を先生に見せようとしているのかもしれない。  その生々しい様子を、あの呪文を唱えるかのような口ぶりで、先生が悠馬先輩の耳元で“実況中継”する。 「ほ〜らっ、勃ってるぞぉ〜ッ……悠馬のチ×ポ、どんどん膨らんでるぞぉ〜ッ……」 「んっ……あ、あっあっ……あん……」 「悠馬、恥ずかしいかぁ〜ッ?」 「は、はい……ん、んっ、恥ずかしいです……」 「フフッ、でも、恥ずかしそうにチ×ポを勃てる悠馬、すっごく可愛いぞ〜ッ?」  先生が愛撫の手法を変えた。  今度は「可愛い」と一言口にする度に、人差指の先で乳首をツンと突く。 「可愛いッ!」 「あっ……」 「可愛いッ!」 「あっ……」 「可愛いッ!」 「あんっ……」  そこで、先生はこの愛撫の“パターン”に変化を加えた。  それまでは一度「可愛い」と囁く度に一度乳首を突く、という規則性だった。  だけど新しく始まったのは、何度かまとめて「可愛い」と言った後、言った回数だけ乳首を突くというものだった。 「可愛いッ、可愛いッ、可愛いッ!」 「あんっ、あっ、あん!」 「可愛いッ、可愛いッ!」 「あっ、あっ!」 「可愛いッ、可愛いッ、可愛いッ、可愛いッ、可愛いッ!」 「あん、あんっ、あん、あん、あっ!」  その時、悠馬先輩のペニスが完全な勃起に到達した。  もちろん、先生が見逃す訳もなかった。 「悠馬のチ×ポ、勃っちゃったな……?」  悠馬先輩の右の肩越しに、先輩の股間を覗き込みながら、嬉しそうに呟いた。 「悠馬のチ×ポ、もうビンビンだ……?」  耳を疑ったのは、次の瞬間だった。 「いやぁぁん……」  体育倉庫に響いたのは、まるで女の子のような悲鳴だった。  でも、それは紛れもなく悠馬先輩の悲鳴だった。  浅井先生という“(オス)”の前で、悠馬先輩が“(メス)”になった瞬間だった。  僕が耳を疑うくらいだから、先生の興味を惹かないはずもない。 「フフフ……『いやぁぁん』か……? 悠馬、お前はやっぱり可愛い男の子だ……?」  悠馬先輩の悲鳴を褒め称えると、また乳首を愛撫する指遣いを変えた。  薬指の先を添えると、子供の頭をそうするかのように、乳首を撫で回す。 「あっ、ああっ……あん、んっ……」  悠馬先輩がいくらか悶えたところで、先生はまた――とても大の大人がやってるとは思えないような--幼稚な“お遊戯”を始めた。 「ビ〜ンビン、ビ〜ンビン、悠馬のチ×ポはビ〜ンビン……」  即興で拵えたに違いない出鱈目(でたらめ)なメロディの歌を、悠馬先輩の耳元で口ずさみながら、悠馬先輩の乳首を愛撫する。 「ビ〜ンビン、ビ〜ンビン、悠馬のチ×ポはビ〜ンビン……」 「あっ、ああ、あんっ……あん……」  その様子は、小さな子供が友達の失態をからかう時のようで、端で眺めている僕ですら赤面してしまう。  だけど、悠馬先輩はやっぱり楽しんでいるみたいだった。 「ビ〜ンビン、ビ〜ンビン、悠馬のチ×ポはビ〜ンビン……」 「あっ、ああん……ああっあ、あ、ん……」  先生の歌が始まると、乳首を愛撫される先輩の喘ぎ声は、さらにだらしなくなった。 「ビ〜ンビン、ビ〜ンビン、悠馬のチ×ポはビ〜ンビン……」 「あはッ、あっあっあっ……あんあ、あぁ……」 「ビ〜ンビン、ビ〜ンビン、悠馬のチ×ポはビ〜ンビン……」 「あんッ、ん、ふ! ん、あっあっ、あっ……」  しばらくすると、先生が歌詞に若干の修正を加えた。 「ビ〜ンビン、ビ〜ンビン、悠馬のチ×ポはスケベッ、スケベッ、スケベチ×ポッ!」  この「スケベ」という言葉に、先輩は過敏に反応した。 「いやぁぁん!」  またしても女の子みたいな悲鳴を上げて、ちょっとあたふたしながら、先生に訴えた。 「お、俺のチ×ポ、スケベじゃありませんッ!?」 「でも――」  空かさず、先生が――乳首の愛撫を一時中断して――悠馬先輩に返した。 「お前のチ×ポ、ビンビンに勃ってるじゃないか?」  先輩は返す言葉を見つけられないようだった。  押し黙って、困ったように顔をして、はち切れんばかりに勃起した自分のオチ×ポを見る。  そんな先輩に、先生が言った。 「お前も歌ってみろ……?」 「えっ!?」 「俺が歌った歌を、お前も歌うんだ……?」 「じ、自分で歌うんですかッ!?」  さすがの悠馬先輩も驚いたみたいだったけど、結局のところ「いや」とは言わなかった。 「ビ、ビ〜ンビン、ビ〜ンビン……ゆ、悠馬の……チ×ポは……スケベッ、スケベッ、スケベチ×ポッ……」    躊躇いがちではあったけど、その間抜けな歌を歌い上げてみせる。  今の悠馬先輩は、浅井先生を喜ばせるためだったら、どんな恥ずかしいことにでも挑戦したいようだった。 「上手に歌えたな? 偉いぞ、悠馬……?」  初めて鉄棒の逆上がりに成功した子供を褒めてやるみたいに、悠馬先輩に囁く。 「じゃあ、歌を歌えた“ご褒美”だ……?」  一拍の間を挟んで、先輩の唇から喘ぎ声が溢れ出した。 「ん! ふっ、あっ……あ、あん!」  どうやら先生からの“ご褒美”は、乳首の愛撫の再開らしかった。  この“ご褒美”が終わったとき、悠馬先輩はまるで楽しい夢を見ているかのような、うっとりとした微笑を湛えていた。

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