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怜央先輩にお仕置き④

「あっ、あふん、あっあぁ……」  「ぬふぉぉ――んッ!?」  左の乳首をくすぐられながら、お尻の穴にキスされて悶える悠馬先輩の声に、怜央先輩の声が重なった。  先生がお尻の穴を狙っていることに、きっと怜央先輩は気づいていなかったのだろう。  不意打ちを喰らった怜央先輩の声は、以前にも増して素っ頓狂だった。  そんな先輩の声に興を唆られたんだろうか。   「こんなに待ってやったのに、まだ小さくならないのか? 怜央のチ×ポ、本当にスケベだな……?」  悠馬先輩のお尻に顔を密着させたまま、楽しそうに、だけどちょっと意地悪な感じで呟くと、中指だけを伸ばした握り拳を、もとの位置にもどした。。  それから、先生はさらに三回「スケベ」と叫びながら、矢のように飛ばす中指の先で、怜央先輩のお尻の穴を突いた。 「スケベッ!」 「うふぉん!」 「スケベッ!」 「あふぉん!」 「スケベッ!」 「うっふぉん!」  その三回全てに、怜央先輩はやっぱり頓狂な声で応じた。  でも、三回目の“突き”が終わった時、先生は先輩のお尻の穴から中指を退かさなかった。 「あ、はあ、ん! んっ、はあぁぁん……」  さっきまでとは打って変わって、怜央先輩が甘ったるくて、歓びに溢れた声を体育倉庫に響かせた。  先生が中指の先で、先輩のお尻の穴をくすぐっているのが、僕からもはっきり見て取れた。 「いい感じっぷりだな……?」  さも感心したといったみたいに先生が呟くと、怜央先輩は照れたように先生に返した。 「だって、あんっ、あ……先生の指遣い、すごく優しいから……あん……あ、あはぁ……」  先生は満更でもなさそうだったけど、意地悪な仕打ちで応じた。 「お前の尻の穴が、スケベなだけだろ……?」 「いやぁぁんっ!?」  とうとう“クール・ビューティー”という賛辞が似合う怜央先輩までもが、女の子のような悲鳴を上げた。  悠馬先輩に続いて、怜央先輩も浅井先生に従順な“(メス)”になった瞬間だった。   浅井先生も、怜央先輩の女の子みたいな悲鳴に、何かしらの手応えを感じたのかもしれない。  悠馬先輩の胸から左手を解き、先輩のお尻から顔を浮かせると、腰を据える場所を幾分か右に移した。    “美少年”の引き締まったお尻を二つ、目の前に並べたところで、先生は悠馬先輩に言った。 「悠馬、さっき怜央が言ったことを聞いただろう? 怜央のチ×ポが小さくならないのは、お前のイヤらしい声を聞いていたかららしいぞ……?」 「はい……」    神妙な様子で悠馬先輩が頷くと、先生は続けた。 「と、いうことは……怜央のチ×ポが勃ちっぱなしの責任は、お前にもある。だから、お前にも“お仕置き”だ……」 「はい、先生、俺に……“お仕置き”してください……」  やっぱり神妙に頷いて、悠馬先輩が先生の“お仕置き”を受け入れると、先生は怜央先輩にも同じ質問をした。 「怜央……お前はどうだ? もっと“お仕置き”してほしいか?」 「はい……」  たとえ“お仕置き”という形であったとしても、浅井先生から相手にしてもらえることが、今の二人にとっては幸せなんだろう。    悠馬先輩と同じく、怜央先輩も素直に頷いてみせた。  でも、よくよく考えてみれば、自ら“お仕置き”を望むなんて奇妙な話だ。  それでも、僕は今の二人に全く違和感を感じなかった。  僕自身が、この歪な「生徒指導室」に馴染んできた証なのかもしれない……と思った。 「じゃあ、二人まとめて“お仕置き”してやるッ!?」  意気揚々と言い放つと、先生は左手を悠馬先輩の、右手を怜央先輩のお尻の下に据えた。    握り拳を作って、中指だけを伸ばして、その先をそれぞれのお尻の穴に向ける。 「まずは、悠馬からだッ!?」  そう叫んだけど、先生はまた意地悪な仕打ちをした。  予告とは裏腹に、先生が勢いよく突いたのは、怜央先輩のお尻の穴だったのだ。 「あふんッ!」  またも不意を突かれて、甲高い悲鳴を上げた怜央先輩だったけど、さすがに今回は先生に抗議した。 「先生っ、嘘つかないでくださいッ!? 悠馬に“お仕置き”っていったくせに――」  けれどもこの抗議は、冗談めいた先生の怒声と、怜央先輩自身の歓声によって遮られた。 「うるさいっ!」 「あはぁんっ!」    先生がまた怜央先輩のお尻の穴を突いたのだ。 「俺に口答えするなんて生意気だぞ? 生意気な生徒には、もっと“お仕置き”が必要だな……?」    こうして、怜央先輩の抗議を新たな大義名分とすると、先生はその“お仕置き”をまずは怜央先輩自身に与えた。 「そりぁッ!」 「あふぁん!」 「そりぁッ!」 「あぁんッ!」  右手の中指を、怜央先輩のお尻の穴に二回飛ばして、怜央先輩を二回悶えさせた後、悠馬先輩に言った。 「悠馬、次はお前だッ!? 怜央が俺に口答えした“お仕置き”を、お前にしてやるッ!?」  左手の中指が、悠馬先輩のお尻の穴を目がけて、矢のように飛んだ。 「おほぉッ!?」  怜央先輩に負けず劣らずの、頓狂な声が体育倉庫に響いた。  悠馬先輩にとっては、初めて経験した最初の“突き”だ。  その衝撃が予想以上だったのか、さっきの怜央先輩と同じ苦情を先生に申し立てようとした。 「先生の指が……」    でも、この苦情を先生はまた「口答え」と見なして、その“お仕置き”を繰り出す。  まずは、二発目、三発目の“突き”を悠馬先輩のお尻の穴にお見舞いした。   「お尻の穴に、突き刺さり――うほぉッ、あふぉ!」  その後で、“お仕置き”の理由を添えて悠馬先輩を叱咤した。

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