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第22話

きゃぁぁーー!!突如悲鳴が上がり、 「どけ!」 黒いマントを目深に被った三人の男が突進してきた。その手には剣が握られていた。 「せっかくのデート日和なのに。邪魔をする無粋な輩め」 セドさまが男たちを睨み付けた。 「サクは私の後ろにいて」 アルさまが剣に手を伸ばそうとしたら、 「こんな雑魚のために手を汚すことはない」 セドさまに止められた。 スフォルさんとゼオリクさんが剣を鞘から抜いて僕たちの前に立ちふさがった。 「腰抜けどもめ。命が惜しいならそこを退けろ」 「庇い立てすると容赦なく切る」 男たちはセドさまのことも、スフォルさんとゼオリクさんのことも知らないようだった。 問答無用とばかりにスフォルさんとゼオリクさんに斬りかかる三人の男。目にも留まらぬ速さでボコボコにしてしまった。 「口ほどにもない」 「見くびらないで欲しいね」 剣を取り上げられ両手を後ろ手に縛られる男たち。顔を見たアルさまがあることに気付いた。 「王族の親衛隊はいつから暗殺者になったのですか?あなた方がしたことは国際問題に発展しかねない重大なことです。それにも気付かないなんて。残念です」 怒りで声が震えていた。

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