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第91話
「飛竜を味方にするとは。さすがはサクさま」
おぉ~~すごいと騎士たちに手を叩き褒め称え、恥ずかしくなった。当たり前のことをしただけなのに。
「義兄上、説明してください
「一体どういうことですか?」
気色ばんだ表情でジュリアンさんに詰め寄るスフィルさんとゼオリクさんがジュリアンさん。
「説明もなにも。祖国が滅んだのはサクのせいだとあの聖女さまは信じきってるんだよ。このままだと帝国も滅んでしまう。だから聖女だと名乗り出たんだ」
「根も葉もない戯れ言です」
「そもそも聖女と結託したクチュリエル一派が民の生活を顧みず贅沢三昧な生活をしていたからです。サクさまはなにも悪くない」
「そう怒るな。サクの人となりを見れば分かる。先入観というものは恐ろしいね。逆恨みもいいところだ」
ジュリアンさんがやれやれとため息をついた。
「でも厄介ですね」
「大司教を味方につけてよからぬことを企てているとしか思えません」
スフィルさんとゼオリクさんが不安そうに眉をしかめた。
ジュリアンさんの家で働く執事や侍女たちが一列にズラリと並び笑顔で僕を出迎えてくれた。皇宮の時もそうだったけど、まさかこんなにも熱烈に歓迎されるとは思ってもみなくて。正直驚いた。
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