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第95話

「そうよね。新婚だし」 フフフと笑うシャロンさま。 「それはそうとスフィルとゼオリクはいないの?彼氏」 「は?なんで彼氏なんですか?」 二人の声が見事にハモった。 「あれ、私の聞き間違いかな。サクみたいに笑顔が素敵で献身的に支えてくれる可愛い子なら性別は問わないって。首都にはいないって。いないってことはつまり北の砦にいるってことよね?」 シャロンさまの言葉にギクッとする二人。 「ユフさんだっけ?彼はダメよ。エリオット殿下の恋人なんだから」 「まだ恋人ではありませんよ」 ゼオリクさんがぼそりと呟いた。 「あれれ、もしかしてゼオリク、そのこの子とが……」 「違います」 ゼオリクさんが顔を真っ赤にして必死に否定していた。 何かに気付き扉を少し開けるスフィルさん。そこに立っていたのはジュリアンさんだった。 「義兄上盗み聞きとはいいご趣味ですね」 「前を通りかかったらたまたま偶然シャロンとサクの声が聞こえてきたから」 「ここは別邸ですよ。本邸はむこうなのに?」 「俺だけのけ者扱いなんて酷いと思わないか?」 「思いません」 スフィルさんが扉を閉めようとしたら、 「ちょっと待て」 ジュリアンさんが慌てて扉を手で押さえた。 「シャロン聞こえているか?聞こえているなら返事をしてほしい」 「シャロンさま……」 「いいの、ほっといて」 ふふっと悪戯っぽい笑みを浮かべるシャロンさま。 「私だってサクをひとりじめにしたいのよ。話したいことが山のようにあるの。邪魔しないでほしいわ」 聞こえるようにわざと声を大きくするシャロンさま。腕が肩に回ってきて。そのままぎゅっと抱き締められた。 義兄上は皇族の皆様をお守りする騎士としては最強ですが姉上だけには頭が上がりません。姉上の尻に敷かれています。スフィルさんとゼオリクさんが言っていた通りだ。

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