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第100話

「サクにはストラウスとジュリアンがついているから心配ないと妻には言ったんだが、サクの顔を見るまで安心できないと言われてね」 「お忍びいらっしゃるくらいなので何事かと思いましたよ」 ジュリアンさんのお父さんのストラウスさんが胸に手をあてて撫で下ろした。 「朝からすまんな」 お義父さまが苦笑いを浮かべた。 「そういうあなたもサクが心配で一睡も出来なかった癖に。私のことを言えるのかしら?」 耳の痛いことを言われ気まずそうな表情を浮かべるお義父さま。 「だから言ったのよ。私の可愛いサクちゃんに危害を加える前になんとかしなきゃならないって。私のサクちゃんに傷のひとつでもつけたらただじゃおかないんだから」 滅多なことでは怒らないお義母さまがかんかんに怒っていた。 「ストラウス、調査のほうはどうなっているんだ?」 「侯爵がなかなか用心深くて尻尾を出さないんです。急いで証拠を集めています。もう少し時間が必要です」 「結婚式には間に合わせてくれ。再度魔物の襲撃を許したのでは皇室の威信にかかる。求心力が低下すれば国が乱れる原因にもなりかねない」 「分かっております」 ストラウスさまが慌てて頭を下げた。

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