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第103話

「サク、怪我はない?」 「はい、この通りなんともないです」 「良かった。心配したんだよ。母上、サクを返してもらってもいいですか?」 「嫌です」 プイッとそっぽを向くお義母さま。なかなか離してくれなかった。 「母上大人げないですよ」 セドさまに耳の痛いことを言われ渋々ながらも離してくれた。 そのあと、サク会いたかった!とアルさまとセドさまにぎっと抱き締められた。お義父さまとお義母さまの前なのに。顔から火が出るくらい恥ずかしかった。 「セドリック殿下、お久し振り」 手を振りウィンクするゲリーさん。 「見ないうちにまた一段と綺麗になったな」 「あら~~嬉しいことを言ってくれるじゃないの」 頬に手をあててキュンキュンするゲリ―さん。まるで恋する乙女のように仕草が可愛らしい。 同じ男なのにこうも違うとは。僕もゲリ―さんを見習ってアルさまとセドさまに可愛いと言ってもらえるように頑張らないと。 「どうしてここにゲリ―がいるんだ?きみの持ち場は皇宮のはずではなかったのか?」 「どうしてってサクさまの護衛に手を挙げたのよ」 「……」 一瞬言葉を失うセドさま。 「参謀のきみが皇室警備隊から抜けたらジュリアン一人では大変だろう」 「私がいなくてもギルがいるから大丈夫よ」 「兄さん勝手に話しを進めないでください。まだ決まっていませんよ」 ギルさんが割って入った。

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