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第115話
急にざわざわと騒がしくなり、白い軍服を着た近衛騎士団を引き連れたお義父さまが颯爽と姿を現した。
「大司教殿、グラシオ卿とサクは私の息子ですよ。ゆめゆめお忘れなきように」
にっこりと微笑むお義父さま。そそくさとまるで逃げるように大司教たちが足早に立ち去った。
「近習から着いたと報告があったのに、サクがなかなか来ないから何かあったのかと心配になってね。様子を見に来て良かった。サク、大事ないか?怪我は?」
くるっと一回転させられ体のあちこちを念入りに確認された。
「父上がわざわざ足を運ぶことはないのでは?」
「子どもの心配をしない親はいないだろう?サクに何かあったからでは遅いだろう?」
「父上、なんのために護衛騎士がいるんですか?父上は心配し過ぎです」
「そういうセドこそ私より心配性で過保護の癖に。ザンザ―ありがとう、サクを守ってくれて。感謝する」
「身に余るお言葉をいただき、誠にありがとうございます」
ザンザ―さんが恭しく頭を下げた。
「サク、お義父様と一緒に行こうか?」
腕をむんずと掴まれるとそのまま応接間に連れていかれた。
「父上は目に入れても痛くないくらいサクが可愛くて仕方がない。すっかり娘バカだ。臣下の前では威厳がありかなり怖い存在だが、サクの前では形無しだ」
セドさまが困ったように苦笑いを浮かべた。
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