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第130話
「アルさま、セドさま、クチュリエル子爵が北の砦に来た時のことを思い出してみてください」
「かなり酔っぱらっていたね。高圧的な態度といい言動もおかしかった」
「あぁ、アルの言う通り。突然大きな声をあげたりと何を言っているのか支離滅裂で分からなかった」
「サク、何か気になることでもあるの?」
「はい。でもどう説明していいか分からなくて」
「急がなくてもいいよ」
「人を死に至らしめるような危険な花や草木があると聞きました。僕がいた世界にもあります。葉っぱを乾燥させて炙って煙を吸うんです。葉巻を吸う感じです。依存性があるので一度手を出したら最後。使用する量がどんどん増えていって抜け出すことが出来ません。幻覚を見たりと精神に異常をきたし最後は廃人同然になります。クチュリエル子爵や妻のみなさんは姉が持ち込んだそれを乱用していた。だから言動がおかしかったり、言っていることが支離滅裂で訳がわからなくなっていたのかも知れません」
言っている途中から自分でも何を言っているのか訳がわからなくなってきたけど、アルさまとセドさま、そしてお義母さまも黙って聞いてくれた。
お義母さまからそのことを聞いたお義父さま。国の一大事と帝都にある侯爵の屋敷や領地を隅から隅まで大至急調べるようにと臣下に命じた。
「僕のことを信じてくれてありがとうございます」
「私たちは家族なのよ。可愛い娘を信じるのは当然でしょう」
お義母さまの言葉が何よりも嬉しかった。
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