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第131話

「大麻はもともと神殿の儀式に用いられていた。医療用にも使われてきたが、数年前、建国まもないイクス王国で起きたある事件を機に帝国内では所持も使用も禁止されている。カドモス侯爵の領地で禁止されているはずの大麻がひそかに栽培されているという噂がまことしやかに囁かれている」 セドさまが腕を胸の前で組んだ。 「クレイグ王国でも禁止されていたはずなんだけどね。レオポルド殿下が即位したときにはすでに合法化になっていたからおかしいなとは思ってはいたんだ。なるほどね、ミ―ナとクチュリエルが結託し裏で手を引いていたなら納得がいく。レオポルド殿下はある意味被害者かもしれない。ミ―ナに魅了の魔法をかけられていたとはいえ失政から国の荒廃を招き、ルシアン殿下に王位を譲っても国の荒廃は収まるどころか酷くなる一方。国はどんどんと傾いていった。飢えと暴力、そして病が蔓延し大勢の民が犠牲になった。路頭に迷う民に対し私にはどうすることも出来なかった」 悔しさを滲ませるアルさま。

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