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第17話
唇を離し、少し苦し気な顔を覗き込む。
「ねぇ……詩雨さん。ほんとは詩雨さんもシタイでしょ?」
「……そんなこと、な……」
「だって……ここ、立ってるよ。まだ何もしてないのに」
くすっと自分の口から意地悪げな笑いが零れるのを聞いた。
(なんて、嫌なヤローだ)
自分に嫌悪を感じる。
更に俺は追い詰める。布の中でそれをぴんっと弾く。
「あんっ」
思わず漏れてしまった声に恥じてか、頬に朱が走る。
「ハルぅ、頼むから。これ以上は。海に聞こえたら……」
「聞かせてやったら? 詩雨さんが俺に感じてどんなふうに啼くのか」
「──なんか怒ってるのか?」
「…………」
もうこれ以上は何も言いたくなかった。
俺は乱暴にルームウェアを胸までたくしあげ、左胸に無しゃぶりついた。乳輪ごと口に含み、舌先で飴玉のように乳首を転がし、強く歯を立てる。
勿論もう片側への攻めも忘れない。指先で摘まんでぎゅっと引っ張り、爪で引っ掻いた。
「っつ……っ。ハル、やめ……っっ」
自由になった両手で俺の背中を弱々しく叩きながら、訴える。
「痛いの好きでしょ」
乳首を口に含みながら揶揄 う。
「ん……っっ」
漏れる声に甘さが加わったのに気を良くし、更に両の乳首を攻め立てると、割り入った足に兆しを感じ始めた。
しかし、本人が再三言う通り、本当はこの状況でされるのは嫌なんだろう。それでも漏れてしまう喘ぎを恥じて、両手が俺の背中から離れ己の口を塞ぐ。
(このまま落ちちゃえよ)
「気持ちイイ? 詩雨さん」
「ちがっ」
弱々しく頭を振る。
「嘘。だって、ほら、勃ってきた。詩雨さんも俺のこと欲しいでしょ」
あからさまな言葉でも攻めると、嫌と言いながらも昂るのだと、俺は知っていた。
指先は乳首から離れ肌を滑り腹を撫で、下着の中に潜り込む。直にそれに触れると、予想通り緩く勃ち上がっていた。
「あ……」
微かに息を飲む。
いきなり強めに扱く。今日はもう優しくなんてしてられない。何もかも性急だ。
「ん……っだめっ、ハ……」
それでもまだ拒絶の言葉を溢すが、乳首と両方を攻められ、そこは急激に勃ち上がってくる。
甘い声しか聞こえなくなった頃、やっと乳首を解放した。勿論それで終わる筈もない。舌先で中心を滑り降り、臍の周りを円を書くように嘗める。
下着ごとルームウェアのパンツを下げると、淡い茂みにまで舌を入れ、露になった昂りを口に含んだ。
「あぁぁ」
先の割れ目を舌先で悪戯すると、先走りの味がした。片手で詩雨さんの摺り下がりそうな腰を支え、もう一方で会陰を行き来し、双つの珠をさわさわと撫でる。そうしながら口で棹を激しく上下に擦る。じゅぽじゅぽと卑猥な音が静かな室内に響く。
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