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第10話

「ひゃぁっつ――!」  高い声があふれた。  俺の反応に気をよくしたのか、ルドヴィックが舌先で乳首をつついて、舐める。 「やだ、やだっ! 待って――!」  せめて、話を――と思う俺の気持ちをよそに、ルドヴィックが乳首を咥えた。  熱い口の中に導かれ、舌でちろちろ舐められた。もう片方の乳首は、指で捏ねられる。 「ルドヴィック!」 「気持ちいい?」  青の瞳に色欲が宿っている。  怖いとか、恐ろしいとか。  そんな感情があるはずなのに、心は嬉しいと主張する。  ルドヴィックの色欲を向けられているのは、自分だって。優越感が生まれてしまう。 「可愛い。ちょっと刺激しただけで、ツンてしてきた」  爪先で乳首をつついて、カリカリとひっかく。  刺激を受けて硬くなった乳首はどんどん敏感になっていく。  それに、ルドヴィックが俺の乳首を咥えている光景が――すごく、淫靡で。 (やばい……すごい。これ、視覚的にクるって――)  うっすら開いた口の中に乳首が吸い込まれて、強く吸われた。  かと思うと見せつけるように舌先が乳首の先端をなめ上げる。  身体がぞくぞくする。気持ちよくて、自然と腰が動いた。 「ノアム、気持ちいい?」  ルドヴィックの問いかけに、首を縦に振った。  自分の中心部が熱くなっているのがわかる。胸を刺激されただけなのに。 「こっちも触るね。腰上げて」  俺の身体に手を滑らせ、ルドヴィックの手が下腹部に触れた。  逆らうこともできず、俺は腰を上げる。ルドヴィックが下衣を引きずり下ろす。 「すごい。胸、触られただけで感じたんだ」 「い、うなぁっ!」  下穿きにできたシミを指でつつきつつ、ルドヴィックが笑う。  恥ずかしくてたまらなくて、首をぶんぶんと横に振る。いつの間にか手は解放されていた。でも、そこまで頭が回らない。 「いいよ。俺が気持ちよくしてあげるから」  ルドヴィックが下穿きまでずり下ろす。窮屈そうにしていた陰茎が出てきて、ルドヴィックは唇をゆがめた。 「ノアムの、すごいね」  大きな手のひらで竿の部分をつかんで、撫でて。軽く上下にしごかれるだけで、気持ちいい。  刺激する手が他人のものというだけで、ひどく興奮する。自分じゃ動きが予測できないから、余計に……。 「もっと硬くなってきた」  嬉しそうに笑いながら、ルドヴィックが手を上下させていく。  不規則な動きに腰が揺れる。唇を噛んで声を我慢しようとするのに、時々声が漏れてしまう。 「んっ」 「声出していいよ。どこが気持ちいいかも教えて?」  そんなの言えるわけがない――!  首を横に振るのに、ルドヴィックはやめてくれない。  むしろ、先端に唇を近づけて、大きく口を開いた。  まさか――と思ったときには遅くて。ルドヴィックが俺のモノを咥えた。 「やめっ! だめ、それだめだって――!」  乳首をなめられたときとは、比べ物にならない恥ずかしさだった。  背筋がぞくぞくっとするのに、余計に興奮しているみたいだ。  さらに、ルドヴィックは舌を使って全体を刺激してくる。無理、こんなのされたら無理だって! 「もう、出るっ! 離してっ!」  このままだと、ルドヴィックの口の中に出してしまうから――。  ルドヴィックが俺の目を見つめる。青の瞳は、まるで「このまま出せ」と言っているかのようだった。 (無理、無理っ! ルドヴィックの口の中になんて!)  耐えようとするのに、ルドヴィックがさらに刺激を強める。口全体で刺激されると、我慢なんてできなかった。 「あっ、あ――!」  絶頂を迎えた。  身体ががくがくと震えて、ルドヴィックの口の中に全部吐き出してしまう。 「ひ、ぅ」  恥ずかしい、なんで、幼馴染にこんなことされなくちゃならないんだよ――!  涙がこみあげてくる。肩を揺らしていると、ルドヴィックがもう一度俺の身体にのしかかってきた。

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