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季節外れの台風-24

 だから仲良く過ごしてきた記憶が濃いわけではないけれど、翼はずっと慕ってくれていたのか。  ひとりっこなのもあるだろうし、小春にとっての俺と同じような存在ってこと?  それにしても一緒に暮らしたいってのは、家探しを始めた時点では無謀なことだっただろうに。変なやつ。  まあ、俺も覚悟決めて、ちゃんと暮らしてやらないとな。 「美香さん、家具家電は揃ってるし、ベッドもあるから本当に何もいらないからね。翼の荷物だけ段ボールに詰めてもらったら、俺が車で翼ごと運ぶし」 「た、助かる……」 「手続きも諸々一緒にやるから」 「……もううちのお婿さんとして航大くんがほしいくらい」 「え? さすがにいやだよ……。あとあれだよ、俺の都合でどうしても4年間面倒見られないことだってあるからね」 「う……。それは早めに言ってもらえればその時点で部屋探し始めるので……」  とりあえずは任せて、とだけ最後に美香さんに伝えると、それから翼のところに戻った。  変わらず小春と口喧嘩している。何をそんなにやり合う話題があるんだよ。 「翼、月末時間作ってお前のこと迎えに行くから。荷物まとめとけよ。車で運ぶから最低限だけでも。足りない分は買うか、また一緒に取りに来るから」 「俺のこと迎えに……来てくれる……」 「それ以外に方法あるか? 美香さんってそんなに運転得意じゃないだろ」

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