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アイツのアレが俺にも?-20
小春のネクタイピンは、翼がくれたものと同じブランドだ。わざわざふたりで話し合って、合わせてプレゼントくれたのか?
だとしたら可愛くてたまらないけれど、翼と単純にプレゼントの打ち合わせをするだけで終わるとは思えない。
あいつ、余計なことまで言ってないだろうな!? と心配になる。
焦りながらも「ありがとう、大切に使うよ」と伝えると、小春は嫌な笑い方をしたまま、「他には何をお祝いしてもらったの?」と尋ねてきた。
何をと言われても。……何を想定して聞いているんだ?
「……ケーキをもらった」
「ふうん?」
「なあ、ふうんって何? 何か知ってるわけ?」
キスをしただけではなく、俺の勃起したちんこを扱かれましたと言えるわけはないし、絶対に知られたくもない。
もし何か勘づかれているのなら、帰宅した瞬間に翼を絞めると決めた。
「いや、何か知ってる感出しとけば、航兄がボロ出すかなと思っただけ」
「え? 意地悪すぎん?」
驚かせるなよ、とホッとしていると、勘が鋭いのか、小春は「知られたら困ることしてるってこと?」と目を細めて俺を見る。
「別に、そんなんじゃないけど……」
まあそれは完全な嘘ですが。知られたらこまるようなことばかりされて、あなたの兄はそれを拒否せず受け入れてしまっていますよ……。
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