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どうしてこうなった-3
「航大、久しぶり!」
「……は?」
「良かった、引っ越してなかった」
切り替えるきっかけにと思って開けたはずのドアは、切り替えるどころか終わりを持ってきたかもしれない。
最悪なタイミングで俺の前に現れたのは、元カノの華だった。
髪の長さも色も、服装の雰囲気も、化粧も、声色もあのときと何も変わっていない。
「何して……」
「航大に会いに来たの」
思わず閉めようとした扉の隙間に、華が手を突っ込む。
そのまま挟めば良かったのかもしれないが、反射的に手を離してしまった。
華は足先も玄関内に入れ、俺が戸惑っているうちに、あっという間に上がり込んできた。
「私もいないのに、まだこの部屋にいたんだ?」
「……関係ないだろ、帰れよ」
「航大の靴より、大きい靴が並んでるね。てことは、一緒にいるのは女じゃないってことか」
華は勝手に靴箱を開け、翼の靴を確認すると、「友達と住んでるの?」と俺に尋ねた。
なぜ説明しないといけないのかと、イライラしてきたとき、チャイムが鳴ったのになかなか戻って来ない俺を気にしてか、翼がリビングから出てきた。
「……航大?」
誰? と尋ねる前に、俺の顔と華の顔を見て何かを察したようだった。
翼の表情が曇る。
「お友達?」
華が翼に声をかけ、笑顔を見せた。
「俺は航大の……幼なじみです」
「そうなんだ。私は航大の元カノです。よろしくね」
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