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いつしかベッドに横たわり、由宇は少し息を弾ませていた。
「ごめん。疲れたかな?」
「いいえ。ちょっと、興奮してきました」
ストレートで艶のない由宇の答えに、健人は笑った。
「キスだけで、興奮しちゃったか。じゃあ、今夜はもう……」
「次のステップに、進みましょう!」
「えぇ……?」
何度もキスは交わしたが、健人はディープキスをまだ封印していた。
起動したばかりで、しかも経験のない由宇に、いきなり濃厚な愛撫はためらわれたのだ。
しかし、気を遣っているのは健人の方ばかりで、肝心の由宇がやる気満々になっている。
「明日、外へ出かけるし。そろそろ、眠……」
「僕、パジャマ脱ぎますね!」
こうなると、もう彼を止めることはできないのだろう。
健人はボタンに掛けた由宇の手をそっと握り、もう一度口づけた。
「あ、健人さ……」
お喋りな由宇くんは、熱いキスで黙らせてしまおう。
健人は由宇の形のいいリップを舌で割り、その真珠のような歯列をなぞった。
驚いて薄く開いた隙間から忍び込み、柔らかく温かな咥内を愛撫する。
未知のキスに固まって動かない由宇の舌に、健人の舌が触れた。
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