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「いけません、健人さん。今夜は僕が……!」 「口でなんか、やらなくていいから。そのまま、私を受け止めて欲しい」  勢い込んで熱いキスを贈った健人だったが、ふと気づいた。 「ご、ごめん! 由宇くんは、調子が良くないんだったね!?」  それで慌てて帰って来た自分を思い出し、健人は由宇から離れた。  欲望の赴くまま彼を抱き、さらに悪化させたら大変だ。  しかし、由宇は。  今度は、由宇の方から口づけてきた。 「健人さん……健人さん!」 「ゆ、由宇くん。いけないよ、由宇く……」 「嬉しい。僕、嬉しいんです。帰って来てくれて、ありがとう!」  美咲を放り出して、すぐに駆け付けてくれた、健人。 「吉井 美咲より、僕を選んでくれたんですね……!」 「あ、当たり前じゃないか!」 「嬉しい……!」  由宇にいっぱいのキスをもらいながら、健人は考えた。  どんどんのぼせていく頭で、考えた。 (あぁ。私は、本当に。由宇くんのことを、大好きになっちゃったんだな)  そして、改めてキスをした。  二人で抱き合い、もつれ合っていった。

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