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「長かったですね、電話」 「いやぁ、ごめんね。なにせ、2年ぶりだったから」  健人は由宇に、瑞紀について軽く話そうとしたが、それは阻まれた。 「松島さんの履歴は、すでに入手しました。説明は、不要です」 「あ、そう……」  由宇くんに、プライバシーの保護について学習してもらうのは、無理なのかな。  健人は弱気になったが、その由宇が探るような目を向けてきた。 「健人さんとは、高校の同級生だったんですね。しかし、不明な点が発生しました」 「何かな」 「高校卒業から、すでに12年経っています。だのに健人さんは、さっきこう言いました」 『いやぁ、ごめんね。なにせ、2年ぶりだったから』 「卒業後も、2年前まで会っていたんですね」 「うん。時々は」 「なぜ? 親友だったから、ですか?」 「えっと。それは……」  健人は、少し考えた後で、思いきって告白した。

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