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「由宇くん、ありがとう。もう、いいよ」
「えっ? で、でも。僕は、まだ何も……」
「優しく撫でてもらって、すっごく感じた」
すでに準備万端だ、と言う健人のものは、確かに硬くそそり立っている。
「少し、サワサワしただけなのに」
「でも、心がこもってた。気持ち、ちゃんと伝わってきたよ」
健人は低く囁き、由宇の手の甲に短いキスをした。
そんな何気ない仕草に、由宇の胸はときめいた。
甘えたいような、切ないような。
それでいて、期待が膨らむような、変な気分。
「健人さん、僕……何だか、とても幸せです」
「これから、もっと幸せにしてあ・げ・る」
「もう。茶化さないでください!」
それでも、嫌がる素振りは見せない、由宇だ。
されるがままに、健人に向けて両脚を、その身を開いている。
心まで全開にして、由宇の準備もすっかり整った。
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