37 / 89

第35話 誰か白タオルを投げてくれぇぇ!ー筋肉嫁に囲まれた夜ー ※R描写あり

 繋げられたベッドの上で、四つの影が静かに絡み合っていた。  柔らかな寝具と押し寄せる体温に包まれながら、俺はただ三人の呼吸に身を委ねる。 (……ああ、俺は今、完全に包まれているんだ)  境界を失い、三人の熱に溶けていく。  時間の流れすら遠のき、ただ重なる鼓動と囁きだけが確かな現実だった。 「ご主人様、もしかして……少し酔ってますか?」  月明かりに照らされたアヴィの瞳が、どこかからかうように揺れていた。 「んー……そうかもな……」  力の抜けた返事をすると、アヴィの指先が優しく髪を梳き上げていく。壊れものを扱うような繊細な手つきに、背筋がぞくりと震えた。 「オレも……ユーマに酔っちゃったかも……♡」  クーが茶目っ気たっぷりに微笑み、俺の額へそっと唇を寄せる。 「なんだよ、それ……」  思わず吹き出してしまうが、その無邪気な温もりに、心がじんわりと安らいでいく。 「……ユーマ」  低く、けれどどこか甘い声が降ってきた。  ガウルが真剣な眼差しで見つめながら、力強い腕で俺の腰を抱き寄せる。 「……来い。今夜は離さない」 「オレも離したくない……♡」  すかさず反対側からクーが頬に擦り寄り、甘く囁く。 「ご主人様、大好きですよ……」  アヴィもそっと背中に手を回し、穏やかな声を落とした。 ​ 三人の体温と息遣いに埋もれ、俺の意識はふわりと夢と現実の狭間へ溶けて霞む。  クーの舌が、そっと俺の首筋を這う。  何度も繰り返されたはずのこの仕草なのに、いつだって初めて触れられたときのように身体が跳ねた。 「ユーマ、ここ弱いね♡」  彼の笑みが月明かりに浮かび上がる。 「っ……しょ、しょーがないだろ……! 誰のせいだと……あっ」  強がってみたものの、折に触れて俺の弱点を効率的に攻略してくるこいつらだ。男としてのプライドなんて、あっけなく砕かれていく。  アヴィがそっと俺の左耳に唇を寄せてきた。  柔らかい感触が耳の輪郭をなぞり、甘噛みされるたびに背筋を電流が駆け抜ける。 「ここも好きですよね?」  低く、甘く囁く声が肌の奥まで響く。 「バカ……噛むな……って」  息を荒らしながら睨み返してやったが、アヴィはどこ吹く風で、くすりと妖しく笑うだけだ。  アヴィは決して急がない。ひとつひとつ、確実に俺の理性を削り取っていく。  悔しいのに、抗えない快感に身体が勝手に甘えてしまった。  一方で、ガウルは俺の右手を強く掴み、そのまま自らの胸板へと導いた。  厚く盛り上がった胸筋の奥で、荒々しいほどの鼓動が脈打っているのが掌に伝わる。  金色の瞳がまっすぐに俺を射抜いた。 「……あんたのすべてを、この瞬間ごと閉じ込めたい」  低く震える声と同時に、彼は俺の手をさらに胸に押し当て、逃げ場を与えないように絡め取る。  そして迷いのない力強さで唇を重ねてきた。  燃え立つ炎のような熱を宿した口づけが、容赦なく呼吸を奪っていく。 「んっ……ふ、ぁ……」  三人の獣人たちは、それぞれに異なる方法で俺を包み込み、愛し、そして支配してくる。  再びクーの舌が、首筋から鎖骨へと滑り落ちる。  優しく歯を立てられた瞬間、理性は粉々に砕け散り、全身の神経が甘く痺れた。 「愛してる」  ガウルの低く熱い囁きが、胸の奥深くまで沁み渡る。 「永遠にあなたと共にいます」  アヴィの声が思考を霞ませ、 「ユーマだけだよ……♡」  クーの甘い断言が、胸をギュッと締め付けた。  三人の体温と重なり合う呼吸に包まれ、俺の全神経が快感に引きずり込まれていく。  限界を迎えた指先で、俺は縋るようにガウルの逞しい肩にしがみつくのが精一杯だった。 「大丈夫か? 力抜け」  ガウルの無骨な指が深奥へと忍び込み、抗う隙もなく甘い泥に沈むように思考が絡め取られていく。  クーが何度も優しく額に唇を落としてくれた。痛みはなく、内側から湧き上がる熱に息が甘く乱れる。 「ご主人様……ガウルさんばかりじゃなくて、僕も見て……ください……」  アヴィの指がそっと腰骨を辿り、ガウルの指が内壁を撫でるたび、身体が小さな痙攣を繰り返した。 「……っ」  言葉にならない吐息が自然と喉から零れる。  やがてガウルの熱い存在が直に押し当てられ、太い腕でぎゅっと腰を包み込まれた――その時だった。 「……ガウルさん、ちょっと待ってください」 「……チッ、なんだ?」 「なんだじゃないですよ。あなたが一番最初に|結節《ノット》を作ったら、しばらく抜けなくなるでしょう? ご主人様を独り占めする気ですか?」  アヴィに冷静に詰め寄られたガウルは、苛立ちを隠さぬまま盛大にため息を吐く。 「じゃあ素股にしたらいいじゃん♡ ユーマの太もも、すっごく気持ちいいよ♡」  すかさず横からニコニコ顔で提案してくるクー。  そのやり取りに、今まで蕩けかけていた俺の思考が完全にクリアになった。 (……待て。俺の太ももを勝手にパイプラインみたいに利用しようとするな!?) 「……いいか? ユーマ」 「ちょっと待っ、……うおっ!?」  抵抗する間もなく、ガウルが俺の上にどっかりと覆いかぶさってくる。  視界一面がガウルの胸筋で埋まり、圧倒的な体格差に逃げ場を完全に塞がれた。 「……ユーマ、軽く握っててくれ」 ​  低い声で頼まれ、ガウルに手を引かれて自分の下腹部あたりへと導かれる。  触れた瞬間、自分のモノとガウルの熱塊がぴったり密着しているのが分かった。 (待て待て待て! 握れって……俺のと一緒にまとめて抱え込めってことかよ!?) 「っ……ああ、もう、バカ……っ」  文句を言いながらも、頼まれた通りにそっと手を添えて固定してやる。  ガウルがぐっと腰を押し進めると、俺の手を挟んで、お互いの熱い部分と太ももの付け根がズリズリと擦れ合った。 「……っあ……! んくっ……!」  挿入されてないのに、ダイレクトに伝わる摩擦と重量感に、一瞬で頭が真っ白になりかける。  目の前には、熱に浮かされたように俺の名を呼びながら吐息を漏らすガウルの顔。 (俺もヤバイけど、……ガウルも、すげえ気持ちよさそう……)  その扇情的な表情と思いがけない甘さに、思わず魅入っていると――。 「……こっちを見てください」  アヴィがそっと俺の顎を指先で引き寄せ、唇を重ねてくる。 「ユーマ、こっちもだよ♡」  クーの手が反対側の頬を包み込み、耳元に甘い息を吹きかけてきた。 「俺だけを……感じてろ」  ガウルの低く震える声が響いた次の瞬間、彼の圧倒的な熱塊が、俺のソレに容赦なくニュルニュルと強く擦り付けられた。 (っ〜〜!! お前ら全員、主張が激しすぎるだろ……っ!?)  押し寄せる過剰な快感の波に、俺の身体は跳ね、ただ流れに身を任せるしかなくなる。 「……あっ、……もうっ……ンンっ!」  声を出して抗おうとしても、すかさずクーの柔らかな唇に塞がれる。  その隙間から漏れる吐息はもはや言葉にならず、ただ甘い震えとなって夜に溶けていくしかなかった。  限界を迎えたガウルがガリッとベッドが軋む勢いで腰を突き動かし、二人の熱塊が弾けるような強い摩擦を生む。逃げ場を失った快感が、一気にキャパシティを突き破った。 「……ーーッ!!」  声にならない叫びとともに意識が真っ白に染まる。静まり返った寝室に残るのは、果てた余韻に震えるガウルと、俺自身の荒い呼吸だけ。それでも、彼の腕は離れることなく、絡みつくように俺を抱きしめ続けた。  ガウルの重みに身を任せ、ようやく荒い息を整えようとした――その時、ふと視線を落とした俺の思考が再びフリーズした。 (……待て。俺の腹の上、ガウルのアレと俺のが混ざり合って大変なことになってるんだが!?!?) 「ユーマ、気持ちよかった? オレがキレイに拭いてあげるね♡」  俺の心の悲鳴が通じたのか、クーが準備万端といった様子でニコニコと手を伸ばしてきた。  ……が、差し出された布の手つきはどこか妖しく、腹から下腹部へとなぞる動きは完全に「お掃除」にかこつけた愛撫だ。 (助かるけど! ありがたいんだけど拭き方がなめらかすぎる!! むしろ解されてないか俺!?)  クーの甲斐甲斐しくもあざとい手つきにゾクゾクと身体を震わせていると、背後からそっと冷ややかな熱を帯びた声が囁いた。 「ご主人様、まだ……終わりじゃないですよ」 ​ まだ余韻が身体に残る中、ぬるりと割り込んできたアヴィの手が、クーの手首を制する。  冷ややかな手つきとは裏腹に、アヴィの瞳は獲物を前にした肉食獣そのものの熱を帯びていた。 「ガウルさんが満足されたようですし……ご主人様、次は僕を可愛がってくれますよね?」 (待て待て待て! 休憩なし!? ――いや、分かってたけど!! 俺の腰と体力をなんだと思ってんだ!!)  柔らかくも確かな圧で指先が背中を滑り、息を吐く間もなくアヴィの首へすがりつくような対面座位にさせられる。俺は完全に逃げ場を失っていた。 「ご主人様……もう、全部、僕のものにしていいですか?」 「えっ……あっ……!」  アヴィの屹立した熱がゆっくりと身体の奥へと入り込む感覚に、思わず身を震わせる。  残っていたガウルの刺激は甘く溶け、代わりにアヴィの柔らかく鋭い熱に満たされていく。  ガウルは背中から腰までを押し支え、ぴったりと重なり合う圧で俺を固定する。さらに顔を近づけ、低く息を漏らしながら首筋に唇を重ねてきた。  そのキスは荒々しいのにどこか甘く、奪い取るような熱を帯びていて、押さえつけられた身体の奥まで響いて甘く蕩けていく。 「……あっ……ガウル……っ」  思わず漏れる声に、彼は口角をわずかに上げ、さらに深く、噛みつくようなキスを重ねる。体全体で奪われていく感覚に、抗うことなどできなかった。 「ユーマ……かわいい♡」  柔らかい声と熱に思わず身を震わせると、クーの手はアヴィの背後から下腹に沿って滑り、俺自身を優しく包み込んだ。まるで自分のものにするかのように絡みつくその感触は、ガウルの荒々しい圧と絶妙に混ざり合い、身体が揺れ、心臓が早鐘を打つ。 「はぁ……っ、あ……」  思わず漏れる息は、抗えぬ快感と心地よい緊張で震える。身体の一部一部が、誰かの存在に応えるように熱を帯び、微かに跳ねるように動く。  はしたなく声を漏らす自分を、アヴィの琥珀の瞳が逃さず捉えている。  その視線は貪欲で、どこまでも俺を求めていると分かってしまって──思わず、耐えきれずに視線を逸らした。  逃げるように視線を逸らした俺の顎を、アヴィの指先がぐっと強引に向け直させてくる。  琥珀色の瞳の奥に宿る熱は、先ほどまでの甘さを覆い隠すほどに深く、濃い。 「……ガウルさんの名前を呼んで、僕から目を逸らすんですか?」 (やべっ、アヴィのスイッチ完全に押した……っ!?) 「ダメですよ、ご主人様。今あなたを抱いているのは僕です」  笑顔のまま全く目が笑っていないアヴィが、意地悪く奥の最も敏感なツボを抉るように腰を突き上げてきた。 「ひぁっ……!? あ、アヴィ、待っ……!」 「……よそ見しちゃダメですよ? 僕にもっと……集中してくださいね」  さっき「ガウル」と呼んだおしおきなのか、アヴィが笑顔のまま、奥のいちばんヤバいところを抉るように激しく突き上げてくる。 「あ、ぐっ……! んぁっ……!?」  アヴィの容赦ない腰使いに、背後からはガウルの噛みつくようなキス、正面からはクーの甘いおねだり。前も後ろも上も下も、刺激の過剰摂取で脳が完全にバグりそうだ。 (待っ……無理無理無理! 渋滞起こしてんだよこの愛の過剰摂取どもが……っ!!)  抗おうとしても、アヴィが容赦なく最奥を叩くたび、叫び声はそのまま甘い喘ぎへと塗り替えられていく。 「あぁ……っ! アヴィ、アヴィ……っ!」 「はい、ご主人様。……そのまま、僕の中でいってください」  三方向からの怒涛の熱に呑み込まれ、限界を迎えた俺の身体はアヴィの上で大きく跳ね上がった。 「ああぁーっ……!!」  視界が真っ白に弾け、声にならない悲鳴とともに二度目の絶頂が押し寄せてきた。  直後、アヴィが深く腰を押し上げ、苦悶の混じった吐息とともに熱い奔流を奥底へと注ぎ込んでくる。すでに限界を超えた身体に、灼けるような熱が溜まっていく。 「……はぁ、ぁ……っ」  脱力した身体が崩れそうになるのを両脇からガウルとクーが抱き留めるが、アヴィは満ち足りぬように再び腰を動かそうとしてきた。 「あ……っ、ま、待っ……!」 「……おい、いい加減にしろ」  ガウルに低く制され、アヴィはピクッと肩を跳ねさせる。 「……でも……ご主人様が、もっと欲しいんです」 「ダメだよ。ユーマを独り占めしないって決めたでしょ?」  クーに嗜められ、アヴィは唇を噛み締めながら渋々と身を引いた。だがその手は名残惜しそうに俺の腕を握りしめ、離れる瞬間に力が入る。 (助かった……! のか……?)  脱力した俺の身体は、そのままクーの温かな腕へと優しく抱きとめられた。 「ユーマ、おつかれさま♡ ゆっくり休んで……とは言わないけどね?」  そう囁いたクーが俺を軽々とお姫様抱っこで布団へと沈めてくる。大きな腕に包まれる安心感と同時に、ついに逃げ場のない「クーのターン」が始まる絶望的な甘さに、俺の背筋がぞくぞくと震えた。 「ユーマ……もう少し、オレのことも受け止めてくれる?」  覆いかぶさるようにして、背中に落ちるクーの影。  膝を割られ、無防備になった後ろの最奥へと、クーの熱がぬるりとあてがわれる。 「あは♡ アヴィので中トロトロだね……♡ すごく柔らかくなってて……すぐ奥まで入っちゃう」  無邪気な笑顔で最悪に生々しい実況をかまされ、俺の顔面は一瞬で爆発しそうなほど熱くなった。  恥ずかしさと過剰な体温でもう脳みそが完全にオーバーヒートを起こす。 ​「バカ! いいからさっさと挿れろぉッ!」  限界を迎えた俺がヤケクソ気味に叫ぶと、クーは一瞬目を丸くしたあと、狂おしいほど甘い笑みを深めた。 「あは……ユーマ、自分からそんなこと言っちゃっていいの? じゃあ、入るね……♡」  真っ赤になる俺の顔を覗き込みながら、クーは満足そうに目を細め、一気に深く――俺の奥へと滑り込んできた。 「ん……ぁ……っ、大き……っ」  ガウルの指とアヴィの熱が残る胎内を押し広げ、クーの熱塊が最奥を叩く。  違う形、違う角度でダイレクトに弱点を抉られ、息が詰まって思わず背を反らした。 「……ユーマ、平気? 痛くない?」 「……っ、痛くは……ないけど……気持ちよすぎて……ヤバい……」 「……良かった。大事にするから……♡」  クーの動きは決して急がない。  二人分の余韻でトロトロに解れた奥の奥までを確かめるように、丁寧に擦り上げられるたび、理性の膜はするりと溶け落ちていく。  まどろむような快感に浸っていると、傍らにいたアヴィがそっと頬を撫でてきた。  熱を帯びた舌が唇を割り、息を奪うような密着感で口内を犯してくる。同時に首筋にはガウルの牙が食い込み、強烈な痕を残すように強く吸い上げられた。 「……んむっ!? ……っ、ふぁ……っ」  上からアヴィに唇を塞がれ、首筋はガウルの圧に痺れ、下からはクーの甘い突き上げ。 「ユーマ……感じすぎだよ……っ」  背中越しにクーの吐息が荒くなる。ゆっくりとした慈しみから次第に熱を帯び、奥を擦り上げる律動が強くなっていく。  三方向からの過剰な愛撫に、もう抗う術なんてどこにもない。 「や……もう、むり……っ」  弱々しい拒絶も虚しく、クーが最後の一撃とばかりに深く腰を押し当ててきた。 「……ンっ……ユーマ好き、大好きぃ……っ!」  熱い奔流が最奥へと直接注ぎ込まれ、クーの身体が重なったまま激しく震える。  三人の熱が完全に溶け合った瞬間、白い閃光のような絶頂が身体を突き抜けた。 「あぁ……っ……クー……っ!!」  俺の中でクーの熱が解き放たれ、限界を完全に超えた身体が歓喜に跳ねる。  重なる体温と濃密な吐息に包まれながら、最後に残ったのは――抗えないほど濃厚で淫靡な、そして確かな幸福だった。  ぼんやりとしたまどろみの中で、俺は柔らかな布団の上で三人に囲まれている。アヴィの手は頬を撫で、ガウルは肩口に額を寄せ、クーは優しく背中に密着している。  ああ……このまま眠りに沈んでしまいたい……。  そう思った瞬間、ぬっと巨大な影が俺を覆い、低く、どこまでも獰猛な熱を帯びた声が耳元を打った。 「――やっと俺の番だな」 「……っ!?」  ガウルの巨躯が、俺の腰を再びガッシリと引き寄せる。  その股間で圧倒的な存在感を放っているのは、素股の比ではない、ノットを伴う本気の凶器だった。 (……そうだ、そうだった……ガウルのは入ったら最後、一時間は抜けないやつじゃねぇか……!!) 「おい待てガウル! 今日はほら素股しただろ!? な? みんな平等、贔屓無し! ガウルだけ二回目なんてダメだよな!?」  縋るように目線を送った俺に、クーとアヴィがにやりと笑う。 「えー、じゃあオレたちも二回目いっちゃおっか♡」 「ええ、それで平和的解決ですね」 「安心しろ。一晩中、愛してやる」 「なんでそうなるんだよおおぉぉ!!」  ガウルは胸板を押し当て、俺をベッドに沈める。低く甘い囁きと、わずかな息遣いが、体の奥まで染み渡るようだ。 「逃がさない……ユーマ」  その一言で、抗おうとする理性はあっさり溶け、蕩ける快感だけが残った。  クーの耳元の甘い吐息、アヴィの指先の柔らかさ、ガウルの重圧……交錯する感覚に、俺の意識はぐらぐらと揺れ、体が勝手に反応してしまう。 「んっ……あっ……」  声にならない吐息が漏れるたび、三人が妖しく微笑み、体を密着させる。熱、重み、指先の刺激――すべてが俺を淫らに絡め取り、蕩けさせる。  抗おうとする気力はとうに消え、俺は三人の温もりに完全に包まれた。体の奥まで熱く痺れる感覚に、心も蕩けていく。  月明かりが差す寝室で――  三匹の獣に囚われた哀れな獲物は、 「筋肉嫁の巣窟」へずるずると引きずり込まれ、  今宵も抗えぬまま、終わりなき熱情に飲み込まれていった。  俺が腹上死する日も近い。  だがその前に――  誰か、この筋肉まみれの俺専用レスリング会場に白タオルを投げ込んでくれええぇぇ……っ!

ともだちにシェアしよう!