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第35話 誰か白タオルを投げてくれぇぇ!ー筋肉嫁に囲まれた夜ー ※R描写あり

(※性的描写あり) 繋げられたベッドの上で、四つの影が寄り添い、静かに絡み合っていた。 柔らかな寝具と、押し寄せる熱に包まれながら、俺はただ呼吸を繰り返す。 重なる指先、交わる視線。 ほんの小さな仕草ひとつひとつが、胸の奥に深く刻まれていく。 (……ああ、俺は今、完全に包まれているんだ) 優しい空気に抱かれながら、境界を失い、三人の温もりに溶けていく。 時間の流れすら遠のいて――ただ寄り添う鼓動と囁きだけが、確かな現実だった。 「ご主人様、もしかして……少し酔ってますか?」 月明かりに照らされたアヴィの瞳が、どこかからかうように揺れていた。 「んー……そうかもな……」 力の抜けた返事をすると、アヴィの指先が俺の髪を梳き、優しく撫でていく。 その仕草は驚くほど繊細で――まるで壊れものを扱うみたいに丁寧で、くすぐったいほどの熱がじわじわと広がっていった。 ただ撫でられているだけなのに、背筋がぞくりと震える。 「オレも……ユーマに酔っちゃったかも……♡」 クーが茶目っ気たっぷりに微笑みながら、俺の額へそっと唇を触れさせた。 「なんだよ、それ……」 思わず吹き出してしまうけれど、不思議と胸の奥がふっと軽くなる。 ただの悪ふざけのようでいて、その無邪気さに包まれると、酔いで揺らいだ心がじんわりと安らいでいくのを感じていた。 「……ユーマ」 低く、けれどどこか甘い声が降ってくる。 顔を向けると、ガウルが真剣な眼差しでこちらを見つめていた。 「……来い。今夜は離さない」 腕が腰を絡め、ぎゅっと抱き寄せられる。 熱い体温と脈打つ鼓動が、胸の奥まで染み渡り、身体の隅々まで蕩けていく。 傍らではクーが、くすぐるような笑顔で頬に唇を軽く寄せる。 「オレも離したくない……♡」 その優しい触れ方だけで、身体の芯が熱を帯びる。 アヴィもそっと近づき、肩に手を置きながら穏やかに囁いた。 「ご主人様、大好きですよ……」 その声色に、意識はさらにふわりと溶け、身体の重みさえも忘れる。 温かさに全てを委ね、三人の息遣いと体温に埋もれて、現実と夢の境界は完全に霞む。 三人に囲まれ、互いの鼓動と肌の感触が重なり、甘く陶酔する夜。 胸の奥までじんわりと広がる幸福は、夢のようでいて―― それでも確かに、俺を抱きしめ、溺れさせ、決して離さない現実だった。 ただの一人の人間である俺が、こんなにも多様な存在たちに深く愛され、信頼されているなんて。 心が満たされる。 身体も心も、自然に彼らに委ねたくなる――。 クーの舌が、そっと俺の首筋を這う。 何度も繰り返されたはずのこの仕草なのに、いつだって初めて触れられたときのように、身体が小さく震える。 熱を帯びた舌先が、敏感な場所を探り当てるたびに、思わず吐息が零れた。 その感触に、心も身体もぽっと温かく染まり、理性はゆっくり溶けていく。 「ユーマここ弱いね♡」彼の笑みが月明かりに浮かび上がる。 「……あっ、ば、バカっ……」 折に触れて、彼らは俺の弱点を一つずつ探り当て、慈しむように愛撫してくる。その指先の温もりに、理性はまるで溶けてしまったかのように意味を失う。 アヴィがそっと俺の左耳に唇を寄せる。 柔らかく、けれど確かに甘い感触が耳の輪郭をなぞり、軽く甘噛みされるたびに背筋を電流が駆け抜ける。 「ここも好きですよね?」 低く、甘く囁く彼の声が、肌の奥まで響いてくる。 「ご主人様の身体の全てが愛おしくて、僕を狂わせるんです」 「……ふ、ぁっ……、や……」 言葉にならない声が、喉から零れる。 アヴィは決して急がない。ひとつひとつ、確実に俺の感覚を解きほぐしていく。 まるで繊細な魔法を編むように、熱と甘美を絡め取り、俺の官能の糸を丁寧に紡ぎ出していく。 一方で、ガウルは俺の右手を強く掴み、そのまま自らの胸板へと導いた。 厚く盛り上がった胸筋の奥で、荒々しいほどの鼓動が脈打っているのが掌に伝わる。 金色の瞳がまっすぐに俺を射抜いた。 「……あんたのすべてを、この瞬間ごと閉じ込めたい」 低く震える声と同時に、彼は俺の手をさらに胸に押し当て、逃げ場を与えないように絡め取る。 そして迷いのない力強さで唇を重ねてきた。 燃え立つ炎のような熱を宿した口づけが、容赦なく呼吸を奪っていく。 「んっ……ふ、ぁ……」 苦しさと甘さが入り混じる感覚に、思考はすぐに溶かされてしまう。 俺はただ抗うこともできず、されるがままに身を預けるしかなかった。 三人の獣人たちは、それぞれに異なる方法で俺を包み込み、愛し、そして支配してくる。 再びクーの舌が、首筋から鎖骨へと滑り落ちる。 優しく歯を立てられた瞬間、理性は粉々に砕け散り、全身の神経が甘く痺れた。 キスひとつで蕩ける自分に呆れながらも、抗えない快感が全身を支配し、意識は甘く溶けていく。 ――番の本能に従い、三人の熱に全てを預ける幸福に、心も身体も蕩け尽くしていった。 「愛してる」 ガウルの低く熱い囁きが、胸の奥深くまで沁み渡り、脳内まで甘く震わせる。 「永遠にあなたと共にいます」 アヴィの柔らかな声は、意識をさらに霞ませ、思考も重力も忘れさせる。 「ユーマだけだよ……♡」 クーの甘い断言に、幸福が胸をぎゅっと締め付け、身体の芯まで熱が流れ込む。 三人に囲まれ、呼吸も体温も重なり合う。 身体は痙攣するように震え、全神経が蕩ける快感に包まれ、思考は完全に溶け、世界が霞んでいく。 震える指先で、縋るようにガウルの逞しい肩を掴んだ。 弾力ある筋肉の感触と、ほんのり汗ばんだ温もりが指に絡みつくたび、神経の奥がくすぐられるように疼き、意識が淡く揺れた。 「大丈夫か? 力抜け」 言葉と同時に、背筋を這い上がる熱が奔り、息が詰まる。 ガウルの無骨な指が深奥へと忍び込み、じわじわと広がる痺れが全身を支配していく。抗うほどに力は抜け、甘い泥に沈むように思考が絡め取られた。 クーが優しく何度も俺の額に唇を落とす。 痛みはない。むしろ、内側から沸き上がる熱に、息が甘く揺れる。 「ご主人様……ガウルさんばかりじゃなくて、僕も見て……ください……」 アヴィの指が、そっと俺の腰骨を辿るように撫でる。 その一連の仕草だけで、心の奥に甘い熱が広がり、意識がふわりと霞む。ガウルの指が内壁を撫でるように律動するたびに、小さな痙攣が止まらない。 「……っ」 言葉にならない吐息が、自然と喉から零れる。 やがてガウルの熱い存在が体内に押し当てられ、太い腕が腰をぎゅっと包み込む。 「ああぁぁっ……!」 その瞬間、全身を貫く感覚に、視界が白く滲んだ。痛みはなく、ただ圧倒的な快感が全身を満たし、思考を甘く溶かしていく。 ガウルがゆっくりと腰を動かし始める。 「力を抜け」 言われなくても、身体は自然に委ねるしかなかった。深く奥へと、甘く熱い感覚に吸い込まれるように順応していく――抵抗など微塵も残らず、ただ蕩けるだけだった。 アヴィとクーの甘い囁きが重なり合い、耳に染み込むたびに、聴覚さえ犯されている錯覚に陥る。 「こっちを見てください」 アヴィがそっと顔を傾けさせ、唇を重ねてくる。 その舌先が口腔内を優しく探る感覚に、ただ呼吸だけが甘く震えていた。 「ユーマ、こっちもだよ♡」 クーの手が俺の頬を包み込み、反対側から顔を寄せた。 「俺だけを……感じてろ」 ガウルの低く震える声が耳の奥を打ち、次の瞬間、彼の熱が容赦なく深く突き上げてきた。 重なった肌と肌が響かせる音は、規則正しくも荒々しい拍動のように室内を満たし、否応なく意識をさらっていく。 その衝動に呼応するように、俺の身体は波に攫われたかのように揺れ、跳ね、ただ流れに身を任せるしかなかった。 「……あっ、……もうっ……ンンっ!」 必死に訴えようとしても、クーの柔らかな唇にそっと塞がれる。 その隙間から漏れる吐息は、もはや喘ぎ声ではなく、身体の奥から染み出す甘い震えのようだった。 理性は完全に飛び、ただ純粋な快楽の波に身を委ねる。 「……ーーッ!!」 声にならない叫びとともに意識が真っ白に染まる。静まり返った寝室に残るのは、果てた余韻に震えるガウルと、俺自身の熱い呼吸だけ。それでも、彼の腕は離れることなく、絡みつくように俺を抱きしめ続けた。 ガウルの身体から伝わる残り香と余熱は、まだ蕩ける感覚を呼び覚ます。果てたはずの彼の熱は、微かに揺れながら俺の奥まで伝わり、淫らな余韻となって全身を包み込む。 その重みに身を任せ、俺もまた深い陶酔に沈み、熱と官能の余韻の中で、三方向の温もりと視線に絡め取られていく。 「ご主人様、まだ……終わりじゃないですよ」 息つく間もなく、三者三様の愛撫が同時に襲いかかる。 アヴィの唇が首筋をそっと辿り、熱を残すように鎖骨へと降りていく。 クーの指先は胸を撫で、くすぐるような甘い刺激を散らし、ガウルは支える腕の奥で太腿の内側を緩やかに描いていく。 「……ぁ……っ」 抑えきれず零れた声に、三人の視線が重なり合う。光を宿したその眼差しは、獲物を見据える獣のように鋭く、それでいてどこか甘く絡みついてきた。 アヴィが頬を撫でながら、囁くように笑む。 「今の声……もっと聴かせてください」 クーは髪を指に絡め取り、耳元に吐息を落とす。 「ユーマの……触っていい?♡」 「……だ、ダメ……っ」 反射的に否を返したその瞬間、彼らの気配がさらに近づく。 「ダメ、じゃないだろ」 ガウルの低く響く声が、抗う心をさらりと奪い去る。 まだ彼の余韻が身体に残る中、アヴィの腕が絡みつき、全身を包み込む。 柔らかくも確かな圧で、俺の熱を受け止め、同時に奪うように自分のものにしていく。息を吐く間もなく、指先が背中を滑り、気づけば俺はアヴィの胸に体を預けるようにして跨る形になっていた。 「ご主人様……もう、全部、僕のものにしていいですか?」 「えっ……あっ……!」 アヴィの屹立した熱がゆっくりと身体の奥へと入り込む感覚に、思わず身を震わせる。 残っていたガウルの刺激は甘く溶け、代わりにアヴィの柔らかく鋭い熱に満たされていく。 ガウルは背中から腰までを押し支え、ぴったりと重なり合う圧で俺を固定する。さらに顔を近づけ、低く息を漏らしながら唇を重ねてきた。 そのキスは荒々しいのにどこか甘く、奪い取るような熱を帯びていて、押さえつけられた身体の奥まで響く。唇が重なるたびに、心臓が跳ね、頭の中は甘く蕩けていく。 「……あっ……ガウル……っ」 思わず漏れる声に、彼は口角をわずかに上げ、さらに深く、強く唇を重ねる。口と口だけでなく、体全体で奪われていく感覚に、抗うことなどできなかった。 「ユーマ……かわいい♡」 柔らかい声と熱に思わず身を震わせると、クーの手は下腹に沿って滑り、俺自身を優しく包み込んだ。まるで自分のものにするかのように絡みつくその感触は、ガウルの荒々しい圧と絶妙に混ざり合い、身体が揺れ、心臓が早鐘を打つ。 「はぁ……っ、あ……」 思わず漏れる息は、抗えぬ快感と心地よい緊張で震える。身体の一部一部が、誰かの存在に応えるように熱を帯び、微かに跳ねるように動く。 はしたなく声を漏らす自分を、アヴィの琥珀の瞳が逃さず捉えている。 その視線は貪欲で、どこまでも俺を求めていると分かってしまって──思わず、耐えきれずに視線を逸らした。 アヴィの昂ぶりがゆるやかに奥を押し上げるたび、全身に甘く蕩けるような痺れが広がる。 息が詰まるほどの密着感。柔らかくも確かな圧で俺を抱き上げ、抱き込むアヴィの腕。 指先は腰や太ももを這い、甘く撫でられるたびにぞくぞくと痺れが走る。 「気持ちいいね……ユーマ♡」 クーの吐息が耳元で震え、羞恥と甘美が体中を駆け巡る。理性は熱に溶かされ、身体は自然に反応してしまう。抗おうとしても、心の奥底では「もっと、欲しい」と思わず声にしてしまう自分がいる。 「……ん、ぁ……きもち、いっ……」 アヴィの腰が滑らかに、しかし力強く動くたび、胸の奥から熱が押し上げられ、全身の細胞が甘く震える。声に反応して彼の視線と指先が絡みつくたび、理性はさらに薄れていき、快楽に全てを委ねてしまう。 「あぁ……っ! アヴィ……っ!」 名前を呼ぶたび、快楽の波が押し寄せ、心は蕩け、身体は自然に熱に応えて跳ねる。抗うほど深く、濃密に、三人の熱が俺を支配していく。 「……よそ見しちゃダメですよ……? 僕にもっと……集中してくださいね」 アヴィの低く甘い囁きが、背筋を伝って心臓まで届き、残った理性をも溶かしてしまう。 ガウルの唇が首筋を這い、クーの掌が熱を帯びた中心を優しく撫で、指先が敏感な部分を掠めるたびに、身体は甘く跳ねた。 全ての感覚が絡み合い、抗えない陶酔に身を委ねざるを得ない。 身体は自然とアヴィの上で弓のように反り、喘ぎ声と熱が室内に響き渡る。快楽に溺れる自分を、三人の視線が優しく、時に妖しく見つめる。羞恥も、欲望も、幸福感も――全てが渾然一体となり、心の奥底まで満たされる。 「ああぁーっ……!」 アヴィの上で果てた瞬間、全身が痺れるように震え、視界は白く霞み、甘美な余韻だけが全身を支配する。 名前を呼ぶ声すら途切れ途切れで、意識は蕩けて溶けていく。 だが直後、アヴィも深く腰を押し上げ、苦悶にも似た表情を浮かべながら、熱い奔流を奥底へと注ぎ込んできた。 その奔流が灼けつくように広がり、すでに満ちているはずの身体をさらに淫靡に震わせる。 脱力した身体は今にも崩れ落ちそうになる。けれど、両脇から抱き留めるガウルとクーの逞しい腕が逃がさない。 その圧に守られる安心と、なおも絡みつく快感が交じり合い、幸福と背徳が一体となって胸の奥で渦を巻く。 「……はぁ、ぁ……っ」 アヴィの昂ぶりが収まったかと思った矢先、彼はまだ満ち足りぬように腰を揺らし、再び俺を深く貫こうとする。 「あ……っ、ま、待っ……!」 その時、低く鋭い声が割って入った。 「……おい、いい加減にしろ」 ガウルに制され、アヴィは小さく息を呑む。唇を噛み、すぐに視線を伏せるが、長い睫毛の影からのぞく瞳は熱を宿したまま俺を追っていた。 「……でも……ご主人様が、もっと欲しいんです」 声は低く抑えられていたが、切実さは隠しきれていなかった。 クーが静かに首を振り、俺の髪を撫でながら穏やかに言う。 「ダメだよ。それは皆おんなじなんだから。……ユーマを独り占めしないって言ったの、アヴィでしょ?」 アヴィはわずかに肩を震わせると、短く息を吐き、渋々と身を引いた。 けれどその手は最後まで俺の腕を名残惜しげに握りしめていて、離れる瞬間、わずかに力がこもった。 脱力した俺の身体は、次の瞬間にはクーの温かな腕に優しく抱きとめられていた。 「……ユーマ、ゆっくりでいいからね♡」 そう囁いたクーは、まるで逞しい新妻のように俺を抱き上げ、布団の柔らかさへとそっと沈めていく。 大きな腕に包まれる感覚は、どこまでも安心で――同時に逃げ場のない甘さだった。 俺はまだ夢の中を漂うように、ぼんやりとクーの胸に頬を預ける。 ただ呼吸を整えるだけのはずなのに、撫でる手の優しさが、むしろ新しい熱を育てていく。 「ユーマ……もう少し、オレのことも受け止めてくれる?」 覆いかぶさるようにして、背中に落ちるクーの影。 腰を支えられ、そっと背後から重なる感覚に、再び甘い予兆が広がっていく。 「……クー……」 甘く震える声で名前を呼ぶと、彼は微笑みながら俺のこめかみにそっと唇を落とす。 一瞬にして、羞恥と熱が胸の奥でとろけ合い、全身を柔らかく包み込んだ。 ゆっくりと、深く――彼の熱が入り込んでくる。 違う形、違う角度に触れられるたび、息が詰まり、思わず背を反らす。 「ん……ぁ……っ、大き……っ」 圧倒的な充足感に目の奥が揺らぐ。 けれど、何度も重ねられた温もりが、今はしっかりと彼を受け入れる器を育んでいた。 「……ユーマ、平気? 痛くない?」 「……ん、だいじょぶ……。ていうか、気持ちよすぎて……ヤバい……」 「……良かった。大事にするから……♡」 クーの動きは決して急がない。 奥の奥までを確かめるように、丁寧に擦り上げられるたび、理性の膜はするりと溶け落ち、欲望だけが体を支配していく。 「ユーマの中……あったかくて……ほんとに、気持ちいい……♡」 吐息に混じる甘い震え。背に伝わる鼓動の熱。 焦らされることも、急かされることもない。包まれるように、深く、甘く、優しく――。 その心地よさに、抗う気持ちなんてもうどこにもない。 頬を撫でる温もりに気付いて、視線を上げるとアヴィがすぐ傍にいた。 熱を帯びた舌が唇を割り、貪るように口内を犯してくる。息を奪われ、苦しいほどに絡み合う舌先――それすらも快楽に変わっていく。 首筋に突然走る鋭い痺れ。 「……声を抑えるな」 ガウルの牙のような口づけが食い込み、唇が強く吸いつく。痕を残そうとする執拗な愛撫に、腰が勝手に揺れてしまう。 クーの律動がゆっくりとした慈しみから、次第に熱を帯びた昂ぶりへと変わっていく。 奥を擦り上げるたび、甘い痺れが波となって全身を打ち、声が止まらない。 「ユーマ……感じすぎだよ……っ」 彼の吐息が荒くなるのを背中越しに感じた。 その声に誘われるように、俺もさらに身を任せる。 クーが深く突き上げ、アヴィが口を奪い、ガウルが首筋を嬲る。 三つの熱が重なり、前後左右すべてが彼らに埋め尽くされる。 「や……もう、むり……っ」 弱々しい拒絶も、奥を穿つクーの動きにかき消される。 甘い痺れが重なり、視界が熱で霞み、身体が勝手に震えを刻む。 そして突然、背中越しに強く腰を押し当てられ、クーの喘ぎが一気に崩れ落ちる。熱く、激しい衝撃が俺の奥に広がり、クーの体も重なったまま深く震えた。 「……ンっ……ユーマ好き、大好きぃ……っ」 三人の熱が同時に重なった瞬間、白い閃光のような絶頂が身体を突き抜けた。 「あぁ……っ……クー……っ!」 俺の中でクーの熱が解き放たれ、身体の奥まで満たされる。 重なる体温と濃密な吐息に包まれながら、最後に残ったのは――抗えないほど濃厚で淫靡な、そして確かな幸福だった。 ぼんやりとしたまどろみの中で、俺は柔らかな布団の上で三人に囲まれている。アヴィの手は頬を撫で、ガウルは肩口に額を寄せ、クーは優しく背中に密着している。 ああ……このまま眠りに沈んでしまいたい……。 そう思った瞬間、耳元で低い声が囁いた。 「――やっと俺の番だな」 「……っ!?」 ガウルが当然のように、俺に覆いかぶさってくる。 「ま、待って!? これ……無限ループしてない!?」 抗議も虚しく、視界の端で二人がにやりと笑う。 「ユーマ、夜はまだ長いんだよ♡」 「そうですよ、ご主人様。僕たちの愛、全部受け取ってください」 「覚悟を決めろ」 「や、ちょっと……! せめて……もう少し休憩……っ」 ガウルは胸板を押し当て、俺をベッドに沈める。低く甘い囁きと、わずかな息遣いが、体の奥まで染み渡るようだ。 「逃がさない……ユーマ」 その一言で、抗おうとする理性はあっさり溶け、蕩ける快感だけが残った。 クーの耳元の甘い吐息、アヴィの指先の柔らかさ、ガウルの重圧……交錯する感覚に、俺の意識はぐらぐらと揺れ、体が勝手に反応してしまう。 「んっ……あっ……」 声にならない吐息が漏れるたび、三人が妖しく微笑み、体を密着させる。熱、重み、指先の刺激――すべてが俺を淫らに絡め取り、蕩けさせる。 抗おうとする気力はとうに消え、俺は三人の温もりに完全に包まれた。体の奥まで熱く痺れる感覚に、心も蕩けていく。 月明かりが差す寝室で―― 三匹の獣に囚われた哀れな獲物は、 「筋肉嫁の巣窟」へずるずると引きずり込まれ、 今宵も抗えぬまま、終わりなき熱情に飲み込まれていった。 誰か、この筋肉まみれの俺専用レスリング会場に白タオルを投げ込んでくれ……!

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