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懲罰(ちょうばつ)
※性描写を含みます。苦手な方はご注意ください。
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「もう充分過ぎるくらい解れたな。……仕方ない、幼馴染に触らせていない、そこだけは信用してやる」
遙の声が低く、耳の奥で甘く響いた。
「はっ……は……っ」
息も絶え絶えの匠。脚は痺れ、大腿に爪が沈むほど食い込んでいる。遙は指をゆっくり引き抜くと、そのまま匠の脚を大きく開く。
「……よく見ろ。お前の中に挿入出来るのは、俺だけだ」
「あっ……や、やぁ……っ」
「また嘘をついたな。本当は欲しくて欲しくて堪らない筈だ……」
腰をぐっと寄せ、解れきったドロドロの秘部に熱暴走寸前の自身を当てがう。匠が無意識に腰を揺らし、先端が蜜塗れになった。遙は喉を鳴らした後、一切躊躇せず一気に押し込む。
「……っ、あ゛っ!あ゛ぁあ゛っ!!」
雷が脳天を貫くような衝撃。背中が大きく跳ね、意識は霞む。
「ひぐ……っ、ふ、ふか、い゛……っ!」
「そんなに悦いか……」
遙は低い声で囁きながら、自身を締め付ける内側からの刺激を味わっている。根元までみっちりと、奥の奥まで満たされ、とてつもない圧迫感に匠は苦しそうな顔をした。
「かひゅ……っ……く、くるし……い゛や……しんじゃう゛……っ」
「うっかり全部入ってしまったな。では次は、うっかり激しく動かしてやろう……」
宣言通り容赦の無い動き。直腸を擦るたびに匠の喉から悲鳴が溢れる。
「あ゛っ……だめ……うごかさないでぇ……っ、ぅぁ゛っ……」
「此処は俺だけが侵入を許された場所だ……」
遙の手が匠の下腹部を摩りながら、腰を無遠慮に動かす。
「ん゛っ……ぁ、もぉ……や゛だぁ……っ」
「……嫌?それはこっちの台詞だ。恋人には勝手に出て行かれ、幼馴染の男と密会され、嘘をつかれて。もう……辟易だ」
「……やっ、ん゛ん゛……ッ、も……やめ゛……っ!」
「挙句の果てに、仕置きを食らって善がる。……本当にどうしようも無い」
言葉を吐き捨てた後、長い指で匠の乳首を捻り、更に奥深く突き上げる。
「や……っ、あ゛ッ……ちが……っん゛ぅ……っ」
「反省の色がまるで見えん。これでは仕置きでは無く、褒美だ……」
匠は泣き叫ぶ。涙と唾液がシーツを濡らし、脳は既に蕩け切っている。
「い゛や……っ、やめ……てっ、もう……ぅあ゛……っ!」
「嫌だ、止めろ……いい加減にしろ、聞き飽きた。他に色気のある言葉の一つや二つ言えないのか」
遙の腰が、鈍い水音と共に早く、深く打ち込まれる。
「っぅ……や、っ……あ゛っ……やだぁ……ひぐっ、ん゛……っ」
「もう言葉が理解出来ないか……」
「あ゛っ……あ、やっ……ん゛んっ……っ、ああ゛……っ!!」
「……壊れてしまったのか。……最高だ」
何度も何度も突き上げられ、濡れた音が互いの聴覚を犯す。
「……っ、あ゛あっ……!ぅ゛……っ、もう……だめっ!!」
「分かった分かった。もう好きにしろ。俺も好きにさせて貰う」
匠の背中が反り返り、限界まで開かされた脚をガクガクと震わす。もう自分で支える事を止め、ただひたすらに快感の波に溺れている。
「……お前は、俺のものだ」
遙の熱が奥に満ち、嬌声が途切れがちに何度も漏れる。
「あ゛……あっ、ぁ゛……!」
「しかし、そんなに悦んでくれると責め甲斐がある」
「っあ……あ゛……んっ……す……き……ぃ……」
「ふふ……良い声だ。もっと聞かせろ」
執拗な動きと言葉責めが、匠の思考を甘く溶かしていく。
「ん……っ、ん゛……んっ……ぁ゛……っ、い……く゛……で、るっ……ぅ゛ぁあっ」
何度も何度も突き上げられた身体が痙攣し、勢いよく迸る精液。それは匠の体内にも大量に注がれた。
「……また勝手に射精したのか。何処までお前は悪い子なんだ」
「はるかっ……おねがい、も゛う……ッ、やめて……っ……たすけ……て……っ」
激しい行為が一段落ついた。部屋にはまだ湿った空気が漂っている。遙は額に張り付いた汗を払い、無言で立ち上がりキッチンへ向かう。冷蔵庫に入っていたミネラルウォーターのペットボトルを掴むと、喉を鳴らしながら飲む。
「……っ、く……はぅ……」
匠は崩れ落ちたまま荒い呼吸を繰り返していた。身体は震え、目は涙で潤っている。そんな琥珀の目の視線は密かに水を追っていた。遙はそれを見逃さない。
「……水が欲しいか」
「……っ、ぁ……っ」
「口移しでなら飲ませてやる」
声にならない微かな呻きと、小さく開いた唇。遙は薄く笑みを浮かべると、もう一口、水を含む。そして、匠の顔を掴み取った。
「ゃ……っ……」
か細い拒否の声。しかし、その表情には期待が混じっていた。顔を近づけ、口に含んだ冷たい水を少しずつ匠の口内へと注ぎ込む。
「んっ……」
冷たい水が舌に触れた瞬間、喉の奥を鳴らし、震わせながら必死に飲み込んだ。
「……もっと欲しいだろう」
再び遙は水を含み、唇を深く押し当てる。舌が触れ合うと水が混ざり、温度が変わっていく。
「んん……っ……!」
匠の頬に手を添え、遙が深く口を塞ぐ。水が喉を滑り落ちるたびに息が漏れ、胸が小さく上下する。冷たい水は熱い接吻の中に溶けた。
「……美味いか」
低音の問いに、匠は必死に頷き最後の一滴まで受け入れる。口移しの給水を何度か繰り返し、唇を離すと匠の唇から透明な水が一筋流れる。その雫を舌で拭い、そのまま飲み込むと遙は満足そうに微笑んだ。
「……良い子だ」
狂気を帯び、愛情に満ちた優しい声。匠は震える身体で、ただ呆然と遙を見つめる。
「……匠」
遙の動きが一瞬だけ止まる。途端に青灰色の瞳は鋭く光り、底無しの熱情が潜んでいた。
「絶対に有り得ないが……」
淡々とした低音の呟き。
「……もし、万が一」
遙の指が匠の頬をそっと撫でる。しかし、その優しさの裏に隠れる異常さに琥珀色の目が揺れる。もう嫌な予感しかしない。
「お前が他の誰かに犯されてしまったら……」
「や、やだ……」
「その時お前は……俺以外の奴にも、そんな声を出すのか?」
「っ……!?」
「俺以外でも、感じるのか?」
頬を滑っていた指先が顎を掴み、無理やり視線を絡める。
「そいつは惨殺するしかないが……反応するお前にも問題があるな……」
震える唇からは言葉が出ない。遙は瞳を細め、冷たい微笑を浮かべる。
「……特訓するか……」
「な、なに……なんで……?」
「俺以外では絶対に感じないよう。他の何も受け付けないよう。全部、俺専用に仕上げる。……どうだ、名案だろう」
再度、熱を体内へ押し込み始めた。その一撃が深過ぎて、匠の背中が仰け反る。
「あ、あぁ……っ……もう……やだぁ……」
「此処に侵入して良いのは誰だ?」
「あっ……は……っ、はるかぁ……」
「……もっと大きな声で」
「っ、はるか……はるか……だけっ……!」
「無論だ……」
欲をぶつけるように、強く突き上げられる。
「ひぎっ、あ……っ……やあぁっ!」
「他の奴なんぞに、絶対に渡さん……」
「……っ、うぁっ……だめ……しぬ……しんじゃうぅ……」
「声も、身体も、心も何もかも全て、俺だけのものだ……」
汗と涙が肌の上で絡み、脚は力無く震える。
「お前は俺だけで感じろ」
執拗に、深く抉る。
「もうだめぇ……あっ……いやぁ……」
「……お前は誰のものだ?」
「はっ……はるか……っ」
「……聞こえない」
「はるかぁ……おれは……はるかだけの……もの……っ!!」
「当然だな……」
低声が甘く、狂気を孕んで響く。
「あっ……ん……っ、いや……だっ」
終わりの見えない支配的な行為に、匠の意識は朦朧としてきた。
「これはお前の為の特訓だ。少し趣向を変える」
遙の声が静かに、冷気を帯びる。
「……声を一切出すな」
「はっ……っ、え……」
琥珀の目が大きく見開かれていく。
「……決して感じるな」
「そ、そんな……っ、むり……」
「……出来るな?」
遙の指が顎を取り視線が交わる。その瞳には有無を言わせない、反論など認めない、とでも言わんばかりの圧が込められていた。
「む、り……っ」
「やる前から無理だと決めつけるな。……いいからやれ」
その低い声音に匠の身体はビクッと震え、小さく首を縦に振るしかなかった。遙は満足そうに口角を上げ、ゆっくりと腰を動かし始める。最初は浅く、徐々に深く。
「っ……!」
喉奥で震える音が微かに漏れかけ、匠は手で口を覆った。遙が冷たい眼差しで見つめたまま動きを続ける。
「……どうした」
「っ……!!」
「その手を退かせ」
「っ、んんっ……」
呼吸が浅く乱れ、肩が上下する。覆っていた手はシーツを掴み、唇を噛んだ。ほくそ笑む遙の動きが更に深くなり、敏感な部分を容赦無く突いてくる。
「……堪えろ」
「っ、っ……!」
唇を噛み締め声を殺す匠。しかし、内側は既に熱く溶け、締め付けが増していくばかり。
「……締めるな」
「……っ……!」
膝が笑い、脚が開ききった状態で硬直。
「お前、まさか感じているのか……」
わざとゆっくりと、しかし角度を変えて突き上げる。
「ぅっ、んっ……!」
白いシーツに涙が落ちる。
「声を出すなと言った筈だが?」
遙は僅かに笑みを浮かべ、鋭く熱を押し込む。
「っ……ぁっ……!」
声が零れそうになるたびに腰の動きは、より執拗に、激しくなる。
「……我慢しろ」
「ぁ……っ」
「お前が何処まで耐えられるか……見ものだな」
「っ、ひぅ……っ!」
意識が遠のきそうな快楽。全身は痺れ、涙がシーツに次々と染みを作る。
「……だから最初に言っただろう?後悔すると。お前が早く言えば、こんな事にはならなかった。……全部お前が悪い」
「ゃ……ゃぁ……っ」
声を必死に堪える匠だが、逃れられない絶望と快感の渦に飲み込まれ、もう限界だった。
「っ、ぅあ゛……っ!」
唇を噛み、何度息を詰めても、抑えきれない声が零れてしまう。
「……そうか」
遙の声が静かに、底知れない冷たさを含んで低く響いた。
「どうやらお前は俺以外でも、そうやって声を出す様だな……」
「……っ、ち、がう……」
首を弱々しく横に振る。涙で滲んだ目で、必死に否定の意思を伝えようとした。
「……なら、何故我慢出来ない?」
青灰の瞳が、再度鋭く細められた。
「……また嘘か」
匠の顎を掴み、視線を絡め取ったまま囁く。
「違うと言うのなら、証明してみろ。……今から少しでも声を出したり、お前が感じていると判断した時点で……」
「っ……!」
「特訓は最初からやり直しだ。嘘吐きに慈悲などくれてやる必要は無い」
恐怖と困惑が入り混じった琥珀色の目が、大きく見開かれる。
「……分かったか」
「……や……やだ……」
「一回は否定せんと死ぬ病気なのか?……黙って言う事を聞け」
強制の声に、匠は喉を震わせ小さく頷いた。
「これ以上、俺を怒らせるな」
遙は冷たい笑みを浮かべると抜き差しを繰り返す。その動きは先程までとは比べ物にならないくらい遅い。しかし的確に弱い場所を抉る。
「っ、ん゛……んんっ……!」
喉の奥で小さな声が漏れそうになり、匠の手がシーツを思い切り掴む。
「何か言ったか?」
「っ……っ……!!」
角度を微妙に変え、敏感な箇所を擦り上げる。
「ふむ、また随分と締め付けてくるな……」
「ぅあ゛……っ」
声を殺す為に本気で唇を噛んだせいで血が滲んだ。腰は勝手に動きそうになる。
「何時間でも付き合う。精々頑張ってくれ」
「あ、ぁ……っ、や゛……だ……」
深く、そしてゆっくりとした動きを尚も続ける。わざと焦らすように、だが確実に快楽を与えていく。
「もう声を出したな。次に出すのは精液か?」
「ひあ゛……っ……も、もう゛……や゛め゛で……っ」
匠の全身がガクガクと揺れる。だらしなく舌を出し、ほぼ白目を向いて、口元は涎塗れ。
「……可愛い。とても愛おしいな……その表情。俺だけが見れる顔だ……」
遙は至近距離で見つめ、恍惚としていた。
「……っん゛、や……っ、も゛う……っ、むり、ぃ……っ」
「お前が完全に俺でしか感じないようになるまでは終わらない。さて……また最初からやり直しか……」
更に深く、更に鋭く。際限なく続く行為。
「あ゛っ、ひぐっ、ぅぅ゛……や、やだ……やだよぉ……っ」
喉から悲痛な声が出るたびに、青灰色の瞳が細まる。
「何回リセットすれば気が済むんだ?お前は……」
「や、や゛めっ……てっ……ぅ゛ぅぅ゛っ……!」
「……駄目だ。絶対に止めない」
絶望と悦楽に溶け、匠の意識はもう限界を超えて崩れ落ちた。理性も羞恥心も、すっかり消えてしまった。抵抗する気力も無くなり、ただ身体を痙攣させるだけ。
「お前は強姦されても感じてしまう……そうなんだな」
「も゛……っ、やめてってばぁ……っ……ぅあ゛ぁっ……」
角度を変えて奥を抉るたびに、匠の喉から苦しげな声が溢れる。
「こ゛わいっ……っ、やだ……こ゛んなのっ……ぅぐ゛っ」
「もう特訓する気が無くなってしまったか。全く……その声……他の誰にも聞かせるなよ」
「う゛ぅっ……ひっ……うえ゛ぇ゛っ……やだよぉ……」
「ふふ……俺だけに聞かせろ」
大きな手が腰をがっちりと支え、逃さない。
「こ……こわれる゛っ……や゛だ……っ……おねがい……」
喉奥から漏れる声はもう止められなかった。何度も絶頂を繰り返す身体は、既に自分の意思を失い反射的に遙を求める。絶望の中でも敏感に反応し、涙と唾液が皮膚を伝い視界は真っ白。
「……あ゛っ……や……やぁ……っ、むり……っ……あ……っ゛……」
「お前の中は、俺だけを欲しがっている。そうだな?」
「や゛だ゛っ……う゛……っ……ぅあ゛っ……!」
「返事が聞こえない……もっと徹底的に教えてやらんとな」
鋭く突き上げられるたびに飛び出す壊れた声。
「あ゛っ、ぅ゛ぅ……も、や゛め……も、むり゛っ……!」
「……お前は嘘吐きだ。俺は、お前に嘘など吐いた事は無いというのに……」
「やっ……あ゛っ……ひ゛っ……や、やだ……ぁあ゛っ……!」
遙の言葉が終わると、更に深い絶頂の波が襲い掛かる。
「しかし、すっかり堕ちてしまった様だ。美しいな……」
「ぁ……や……ん゛ぁっ……ん゛っ……い゛……くぅ゛……っ!!」
何度目か分からない射精。最初より飛距離は衰えたが、それでも自分の胸や腹、服へと白濁液がかかった。匠の意識は飛び、目は蕩けて虚ろに揺れる。
「……完全に壊れたな。素晴らしいぞ、匠」
「ん゛っ……ぅ゛ぅう……ぁぅっ、ぃや゛……」
「これでもう、俺以外とセックスは無理だな。俺以外では感じないし絶頂もしない。……そう願いたい」
「あ゛ん゛っ、あ゛っ、あっ、あ゛ぁ゛ぁっ……」
遙は最後に強く、深く、全てを貫くように突き上げた。匠の直腸の中はじんわりと熱くなる。その白い熱源は、すぐに漏れ出てきた。そして、再び始まる律動。
「や゛、だ゛め゛……っ、や゛ぁ゛っ……はる゛かっ、あっ、ああ゛っ……!!」
壊れた声、震える肢体、蕩けた目。快楽地獄に完全に堕ち、声を止められず、感度を狂わされ、理性を根こそぎ奪われる。
「……これが、お前の望んだ結末だ」
低い囁きが、崩壊した匠に止めを刺した。
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