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第5話 熱い夜 ※R

side神谷 拓実 布団の中で互いの体が密着するたび、指先で背中や腰のラインをなぞり合う。 遥の肩に触れると呼吸が少し乱れ、胸の動きが手に伝わる。 「……っ、んっ……」 「お前、感じやすいな」 耳元に唇を寄せて低く囁くと、遥は小さく身体をよじり、抗うように見せながらも密着を緩めない。 指で軽く胸を撫でると、シャツ越しでも遥の反応が手に伝わり、自然と笑みがこぼれる。 「……んっ、あぁ……」 「かわいいな」 さっきまで荒い息を吐いていた遥は、胸の上で力を抜いてぐったりしていた。 俺はその髪を指で梳きながら、ゆっくり笑う。 「疲れたか?」 「……あたり前だろ……」 「まだ終わりじゃねえし」 そう言って、俺は腰を抱き寄せて後ろに手を滑らせた。 「は? ちょっと待て……」 抵抗する声を無視して、下着越しに尻を撫でると、遥の身体がビクッと跳ねた。 「っ……拓実……そこは……」 「ちょっと触っただけで反応してんじゃん」 「ち、違……っ、ん……」 後ろを指先でなぞるように撫でる。布地越しでも敏感なのか、遥はシーツを握りしめて肩を震わせた。 「……っ、あ……や……」 下着に手を潜り込ませ、柔らかな尻を鷲掴みにする。指でなぞると、遥は腰を揺らして息を詰めた。 「……っ……ん……っ」 前に触れたときとは違う震え方。 後ろから攻められる感覚に、遥は必死で顔を布団に埋めるが、赤くなった耳が隠しきれない。 「……拓実……だめ……マジで……」 「だめって言いながら、逃げてねえじゃん」 指の動きでじっくりとポイントを探る。軽く押し当てたり、くるくると円を描くように指を動かす。 「……っ、そこ、だめっ……」 遥は抗おうとしつつも、体が自然に反応して甘く身を預ける。 小さく跳ねる身体を押さえつつ、指先の感触を確かめながら、遥の反応に合わせて微妙に角度を変える。 「……っ、んんっ……あぁ……」 指先一つ一つで体の敏感な部分を丁寧に撫で、微かな反応や吐息に合わせて動かす。 「そろそろ挿れるよ」 「っ……、ん……」 俺は遥を抱き直し、腰を抱える。 優しく入口を押し広げ、ゆっくり挿入して微妙に動かす。 「ああっ……きもちい……」 遥は小さな声を漏らしながら、俺の胸に顔を埋めて逃げ場をなくした。 「やばい、遥、大好きだ」 「……ばか……お前、甘すぎんだよ……」 「甘いのは、お前が可愛いからじゃん」 布団の中で重なり合う体と心が、互いの熱でいっぱいになり、二人だけの濃密な時間が深まっていった──。

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