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媚薬2※

【R18】※激甘 ―― 片桐君の手が、俺の敏感な乳首にそっと触れる。 「…っ!」 媚薬というワードを聞いたからか、薬の効果とか関係なく、体が過敏になっている気がする。 ぬちぬちと媚薬の塗られた胸の突起を弄られ、俺は咄嗟に口元を手で抑える。 「ぁあっ……く、ぅ」 好きにしていい、とは言ったけど…… やっぱりこれ、声が出るっ! 「星七さん駄目、手で抑えないで」 「え…」 じっと片桐君の瞳に見つめられて、胸がきゅんと甘く締め付けられる。 だけど、 「だ、だめだよ片桐君、手離したら…顔とか、全部見えるし… なんか、いつもより声出てるし…」 「恥ずかしい?」 片桐君に訊かれ、ゆっくり素直に頷くと、ちゅ、と額にキスをされる。 「星七さんの恥ずかしがってるところ、俺全部見たい」 ―ドキ 「本当は星七さんの手上げて拘束してあげたいところですけど、手がべとべとで…そういう訳にもいかなくて」 だから、ね?と片桐君に甘い笑顔で囁かれて、俺は何も言えずに、ただ口をもごもごと動かす。 我ながら情けない。 片桐君に上手く乗せられている、と分かっていながら、口元から手を離してしまう自分が。 「じゃあ、再開しましょうか」 怪しい笑みを浮かべた片桐君と一瞬目が合ったあと、――胸の突起と立ち上がるモノを同時に掴み、弄られた。 「~…あっっ!」 「本番はこれからだって言うのに、こんな調子で大丈夫ですか?星七さん」 片桐君に乳首をぐりぐりと責められ、俺は顔をあさっての方向に向けながら、必死に唇を噛んで涙する。 ……本番…? 視線を彼の方に向けると、片桐君が意地悪な笑みを浮かべて、俺の両足を大きく左右に広げている。 彼の指に後ろを押し広げられる感覚に瞬時に気付き、体がビクンッ!と跳ねる。 「まだ何もしてないですよ、星七さん」 広げてるだけ。 まるで悪戯っ子のような無邪気な笑顔を見せる片桐君に、俺はされることを何となく察して体を強ばらせる。 「片桐君……い、嫌だよ」 「察しがいいですね」 スっと細めた目で俺を見ながら、俺の先端に指をトントンと当ててくる片桐君。 「あッ…ん…っっ」 「星七さん、じっとしててくださいね」 片桐君のそんな一言を聞いたあと、ナカにぬるっとした彼の指が入ってくる。 「~…っっぁぁ!」 媚薬がナカに塗られることに恐怖して、声を上げる。 「星七さん、すごいですね。 もう一気に奥まで入りましたよ」 ジェルのお陰もあるだろうけど。 落ち着いた彼の声とともに、ぐいぐいと本数を増やして強引な指が侵入してくる。 「どんな感じがする?」 下から片桐君に尋ねられ、後ろに指を挿れられたまま、俺は広げた両足をピクピクと震わせる。 そんなこと、聞かれても… 「よく、わかんないよ……」 視線を逸らして言うと。 片桐君が再び瓶を傾け、ジェルを指に乗せる。 彼のその姿を見て、俺は慌てて足を閉じながら言う。 「片桐君、何しようとしてる!?」 「え?何って、量が少なかったかと」 ……えっ 「待って待ってっ、かたぎりくんっ!」 「星七さん暴れないで。じっとして」 「~効果ある!効果あるよっ!う、疼く感じあるしっっ」 声を上げて必死にそう言うと、片桐君が俺に目を移す。 「他には?」 聞きながら、片桐君が顔を近づけてくる。 他には、って… 「例えば、“何かを入れて欲しくて堪らない…とか”」 !? 「ナカを突いて欲しくて堪らない、とか」 至近距離で片桐君の鋭い瞳に見つめられて、無意識に後ろがきゅっと狭まる。 「あ、あはは、な、何言ってるの片桐君」 「…」 「そ、そんなわけないじゃん」 彼から顔を背けて笑いながら言うと―― 後ろにピタリ、当てられるモノに気付き、ビク!と体が揺れ動く。 「“欲しい?”」 じっと俺を見つめ、とんでもないことを尋ねてくる片桐君に、かあっと顔が耳まで赤く染まる。 「ほ…欲しくなんて、別に……っ」 それ以上何も言えず黙り込んでいると、そのうち、すっと片桐君の顔が離れた。 「そうですか。――じゃあ、今日は指だけにしときましょうか」 にこ、と微笑みながら告げる彼。 俺から目を逸らす片桐君を見上げ、思わず「え…」と声を漏らした。 指、だけ…? 「星七さん、足広げて」 片桐君に両足を広げられ、再びナカに指が入ってくる。 「ぅんんっ」 「気持ちいい?星七さん」 「…うん」 媚薬のせいもあってか、いつもより感じやすくなっている気がする。 でも。 ちら、と片桐君を見上げると、視線に気づいた彼が俺に目を向ける。 「どうかしました?」 首を傾げるような落ち着いた片桐君の姿を見て、胸がどきどきとする。 だけど、……何か違う。 「い…挿れて」 俺は目線を横にずらして、もじもじとしながら言う。 「?挿れてますよ」 「…う… 指…じゃなくて」 俺は両足を開いたまま、頬を染める。 指も気持ちいいけど、 優しくて、穏やかな片桐君ももちろん大好きだけど、でも。 “何か、――物足りない” 「“どうしました?星七さん”」 既に何を求めているのか分かりきった表情をした片桐君が、俺を見下ろしている。 …意地悪だ……。 「片桐君の……」 「俺の?」 「……片桐君の、を、ナカに、挿れて欲しい…」 ぎゅっと目を瞑りながら、吐露する。 赤面した顔でそっと目を開けると、体中を火照らせて彼のモノを待つ俺を見て、片桐君がふ、と口元に笑みをこぼす。 「どんなふうに?」 どんな……? 「えっと… い、いっぱい、突いて欲しい」 て俺、何言って!! 「奥まで?」 「えっ?う、うん」 「たくさん出して欲しい?」 「う…うん」 「気絶するまで?」 「うん……え?」 片桐君に両足を開いて持ち上げられながら、俺は彼の大きなモノを見て体を硬直させる。 「片桐くん、ま……まって 俺まだ、心の準備ができてな」 すべて言い終わらないうちに、片桐君のモノがジェルで滑った俺のナカに入ってくる。 「――あっ!」 ナカを擦れる感触に、堪らず声を上げる。 「や、…あっ! かたぎりくっ、ゆ、ゆっくり、ゆっくりして」 媚薬が馴染んだ俺のナカに、ずしりとした片桐君のモノが出入りしてくる。 皮膚を幾度も擦られる、彼の熱い塊の感触に耐えきれず、口から甘い声が漏れ出ていく。 「あ、あっ、はぁ、はぁ」 「気持ちいい?星七さん」 上から片桐君の優しい声が落ちてきて、後ろが締まる。 「星七さん、体ぬるぬる光ってて、めちゃくちゃエッチ」 ゆっくりと腰を動かしながら、片桐君が俺の体を眺めて言う。 「そろそろ本気出していい?」 やがて片桐君が、下でビクビクと体を揺らす俺に向かって問う。 「いい……けど… でも、あんまり激しくは……――あっっ!」 話終わる前に――ぐちゅっ!と、体の一番奥まで彼のモノが突き刺された。 両足を掴まれたまま、腰を激しく打ち付けられた。 「あっ!うっ あぁっ」 ナカに、片桐君のモノが根元まで入っては出てを繰り返す。 目の前で片桐君が着ていた上の服を脱ぎ、またお腹の奥の方まで突き上げられた。 「あっっ!片桐くんっっ…! や、やめっ」 「星七さんかわいい」 いっぱいいっぱいの俺とは打って変わって、余裕そうな顔をした片桐君に、ちゅ、とキスをされる。 「まだ気絶しないでくださいね」 囁かれる彼の声を、ほぼ理性のない頭で聞く。 奥を散々虐められた後、 受け止めきれないほどの彼の精液が流れ込んできて、体中がびりびりと甘く痺れ渡っていく。 ぷるぷると足を痙攣させていると、 「とりあえず1回目」 挑発的な笑顔を浮かべる片桐君に見下ろされ、後ろがぴくりと震え、強ばる。 その後も一晩中彼に好き放題され、 もう「好きにしていいよ」なんて、安易に言うのはやめよう…と、思い直す俺だった。 『媚薬』終。

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