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第14話 習い事

 一通りマイクラで遊んだ。5才には少し難しいかも知れない。美弦と一緒にやるからおもしろいのだが、疲れるらしい。ブロックを積み上げるだけで、いっぱいいっぱいのようだ。 「たろは、ピアノ弾きたい。」 「ああ、習ってるんだな。 弾いてごらん、美弦に聞かせて。」  ゲームを片付けて、ピアノの前に座っだ。得意そうに「チューリップ」を弾いてくれた。 「みっちゃんも弾ける?」  ちょっと照れくさい。子供の好きな曲なんて弾きたくない。  いきなり「乙女の祈り」を弾いて見せた。 「わあー!みっちゃん、すごい! 先生みたい。」  大人げなく、自慢してしまった。 徹司も来て 「ピアノの先生の旦那さんがやってる店があるんだよ。今度行こう。」 「たろもいく!」 「ああ、早い時間なら大丈夫かな。 ホントは子供は入れないんだよ。」 「いやだ、いく!」  涙目になった太郎を抱きしめた。 「みっちゃん、ピアノ弾くんだね。」 「美咲と一緒に6才から始めたんです。 田舎は6さいから習い事始めるから。 俺はまだ5才だったけど、美咲と一緒にやりたがったって。」 「ああ、6才の6月6日って言うね。 俺もお習字とか、やったなぁ。」 「たろも5才だ。みっちゃんと同じ。」 「太郎は合気道も習ってるんだよ。」 「あ、検見川道場だね。俺と美咲も小学校の頃、通ったよ。  零士くんと一緒だったけど、メチャ強くて、差が付いた。  零士くんは黒帯、有段者だよ。」  零士の父は、その世界では有名な師範なんだそうだ。 「なんかみっちゃんは何でも知ってるんだね。 つまんないなぁ。自慢しようと思ったのに。」 「合気道はコツコツ練習する格闘技だから、続けるのが大事だよ。」  みんなでご飯を食べに行った。徹司のアウディで、国道のファミレス。  テーブルでタブレットで注文すると、ネコ型ロボットが運んできた。 「かわいい!」  みっちゃんが 「たろのほうが可愛いよ。」 「やだ、僕はかっこいいの。かわいくないよ。」 「おー、男らしさが芽生えてきたな。」

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