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第22話 ゲソを入れる
奥の事務所で陸に愛されている流星。
「まだ、営業中ですよ。勘弁してください。」
「ダメだよ。俺、我慢出来なくなった。
おまえがあんな若造に色目使うからだ。」
「誤解ですよ。ルールを教えてただけです。」
抱き寄せられてシャツを脱がされる。
「おまえのスーツ姿はそそるなぁ。」
脱がされて陸の筋肉に抱き込まれる。
「ああ、陸、この胸。この腹筋。」
手が身体を這い回る。
もう完勃ちの陸の逸物に手が伸びる。後ろから抱かれてローションを塗り込められる。
「あ、あ、誰か来ちゃいますよ。」
由香はソムチャイをお持ち帰りして出て行った。部屋住みになると言う新入りは、レセプションの掃除をしている。
まだ、店は営業中だ。ホストたちが出入りする。
後ろから挿入して抽送している所にドアを開けて入って来たのは、あの息子だった。
セックスの最中に、まして、男同士の行為を目の当たりにした。
「あ、ああ。」
「おい,コラァ、何見てんだ!」
繋がっている男同士に驚くと同時に、陸の背中のマリア観音に目を奪われた。
「す、すいません。」
その場で固まっている。
組の代紋の額が見下ろす大きな机の上で絡まり繰り広げられる痴態に目が釘付けだ。生き物のように蠢めく彫り物のマリア観音。
抑えられない喘ぎ声に、感極まった絶頂の二人。
(綺麗だ。)
呆然と見つめてしまった。繋がったまま、流星を抱え上げて体勢を変えた陸のすごい色気。
「何見てんだ。男がやる所,見るの初めてか?」
ぐったりと陸に抱きついている流星も色っぽい。
「流星さんは由香さんの彼氏じゃないんですか?」
「あ?由香はおまえの親父に犯られて、流星と別れたんだよ。
おまえの親父は、弱みを握って無理矢理食っちまうのが得意だったんだよ。鬼畜だろう。
恨んでる奴は多いだろうな。」
いい加減に風呂に入りたいんだ、どけ!と叱られた。
課長の息子、荒井左千夫は、すごすごと事務所を出て行った。 零士が飛んできて、
「おまえ今日からここの従業員って事だ。
寮になっているみんなのマンションに行くか?
腹減ってんだろう。飯、行こう。」
左千夫はホッとした。何か食える。
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