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第24話 本部
突然東京から来た本部の伯父貴。会長の兄だけに逆らえない。
無能と言われて枝の弱小な組しか持たせて貰えないが、本当の兄なのだ。シノギで一発当てようと必死だ。
「これからはガキ商売だ。児童ポルノ。
闇で欲しがってる著名人の希望が多くて、な。」
「どうするんですか?」
「秘密のアジトを作ってガキの売春をさせる。
東南アジアにはたくさんあるんだが、絶対に秘密を守れるんなら近くに欲しいって言われてんだよ。これ見ろよ。」
若いもんがタブレットの動画を見せる。
「こんな子供が⁈」
「ああ、変態が多いんだよ。
あっちじゃ、子供を平気で売りに来る親がいる。」
タブレットには、檻に入れた子供を競りにかけている動画があった。
「吐き気がしますね。」
裸にした4、5才の子供が檻に入れられて棒で突つかれている。
「この、泣き叫ぶ子供を犯したいって客が多いんだよ。」
(このキチガイ!
俺は全部ぶっ壊して助けるよ。)
陸は一瞬で腹を決めた。
(顧客もろとも、ぶち壊す。子供はダメだ!)
陸の生育歴とも関係ある事だった。
陸は内心、この組でもお荷物になっている伯父貴を叩き潰す事に決めた。
「顧客名簿はあるんですか?
事務方の一切は流星に任せてあるんで。」
「簡単には渡せないな。国家を揺るがす、最重要機密だ。隣の国とも協定を結んでいる。
スパイ防止法ができる前に軌道に乗せたい。
儲かるぞ!もう会長にも,枝、とは言わせねえ。」
「なんで俺なんかにお声掛けしてもらえたんですかね?」
「おまえ、この頃、調子に乗ってるじゃねえか。
鈴木ソリューション潰したのもおまえだろ。」
「ああ、あれはいいシノギになりました。
一人沈めたんですが。」
ドンッと壁を叩いて腕に閉じ込められた。
「愛の告白ですか?
壁ドンって古いなぁ、オワコンですよ。」
「うるせぇ!
俺は兄貴だ。会長に言っとけ。弟が偉そうに。」
「兄弟げんかは家でやってくださいよ。」
「とりあえず、ガキを数人、連れてこい。
客が待ってる。」
(イヤな仕事だ。回避する方法はないか?)
気の荒そうな若いもんを連れている。
「アジトを用意してください。商売用の。」
客が満足するセキュリティのしっかりしたタワマンを用意させた。
(全く,低知能な伯父貴だぜ。)
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