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第72話 興奮

「かしら、明日はどうします? さっきの現場、見に行きますか?」 「ああ、奴らを締め上げて、バックを吐かせないと、な。流星を呼んでくれ。」  店に出ていた流星が入って来た。腕を掴んで奥の部屋に連れて行く。 「陸、なんか怒ってる? へんな半グレがうろついてるって聞いたけど。」 「流星は知らなかったんだな。 山に埋めて来たよ。いいから、抱かせろ。」 「陸、何で興奮してるの?」  乱暴にシャツをはだけさせてくちづけしてくる。ベルトを外すのももどかしく、脱がされて流星は戸惑っている。  大きなベッドに寝かされて裸の身体を手が滑って行く。ローションの瓶を取って乱暴に股間に滴らせる。指が無理やり入ってくる。 (人殺しして、興奮してるのか?怖いな。) 「殺してねぇよ。ちょっと脅し、くれてやっただけだ。明日見に行く。」  股間にいきり立つ逸物を口で愛無した。 「ああ、いい、気持ちいいよ。」  髪に手を入れて掻き上げる。流星の端正な顔を掴んでしっかりと見つめ合う。 「流星、俺を愛してるか?」 「ああ、もちろん。」 「無理やり手篭めにしたのに、か?」  後ろから充実したモノを入れられて、快感に返事が遅れる。 「ああ、いい、きついよ。大きいのが入ってきた。」 「愛してるって言えよ!」  グイグイ攻められて流星は蕩けそうだ。 「ああ、陸、もうダメ。イクッ。」  抽送が止まって顔をグッと掴まれた。 「あ、イキそうだったのに。」 「一緒にイコう。流星は俺のものだろ?」 また、腰を動かしながら聞いてくる。 何を誓わせたいのか、いつになく執着が激しい。  腰を動かされてまた、甘イキしてしまった。 「いいのか?ここか?」 「陸、おっさんっぽい。どうしたの?」 激しく抽送されて二人でイッてしまった。 「はあ、はあ、陸、激しい。」 「そうかい?俺はおっさんだ。もう年なんだ。 若い恋人を持てないな。」 「まだ、33才だよ。他に恋人なんか欲しいの? 俺だけじゃダメなの?」  ことが終わって優しく抱き寄せられて 「真っ直ぐな目で見つめてくるんだよ。 どこも汚れてない目で。」  流星は、陸の浮気が,また始まった、と諦め気分でため息をついた。

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