100 / 198
第100話 初めて
裸足で歩き回る。フカフカの絨毯。
「すごいね。海から繋がってるみたい。」
陸が歩いて来て肩を抱かれた。振り向いて熱いキス。きちんと向き合って首に手を回す。
(太郎はキスの受け方が慣れてるなぁ。)
陸はちょっとジェラシー?
初めて、を奪うつもりが、少し心配になって来た。今時の中学生は進んでいるかも。
太郎はいつも妄想していた、陸の身体を直に触れて夢のようだ。いつも頭の中で考えていた事を実際に出来るのだ。陸の身体に触れたい、という夢が叶った。
ソファに並んで座って抱き寄せながら、聞いてみる。
「俺としたいか?何をするのか分かるか?」
「うん、大体わかるよ。
友達の家でアダルトビデオ見たから。
ゲイビデオもあった。あんな事するのかって怖かったけど、陸になら、して欲しいって思った。」
二人で気まずく赤くなった。
ヤクザにこんな顔させやがって。
陸は愛しさが溢れてきた。
膝に抱き上げて髪を撫でながら
「初めてが、男でよかったのか?」
「うん、俺、女嫌いなんだ。」
「ははは、可愛いな。」
抱きしめられた。陸が制服の上着を脱がせてハンガーにかけてくれた。ネクタイも外してかける。自分のスーツも脱いでかける。意外ときちんとしている。ガチャガチャベルトを外す音。ズボンを脱いでいる。シワにならないように丁寧にかける。太郎もズボンを脱がされてかけてくれた。
「制服だろ。明日も着るんだろ。」
「ううん、明日は休みだ。土曜日。」
「じゃあ、ゆっくり出来るかな?」
「あ、徹司に言ってない。」
嫌な事を思い出してしまった。
「俺から連絡しようか?」
「ダメ、絶対に怒っちゃうよ。」
気持ちが萎えそうだ。
「楽しい事だけ考えよう。
一緒にホテルなんかに来てよかったの?」
「良いわけない。けど俺、もう我慢の限界だった。会いたかった。会ってその先を見たかった。」
「いいのか?」
ゆっくりシャツのボタンを外していく。
露わになった肩にキス。首にもキス。
「可愛いなぁ、太郎の全部を見せてくれ。」
太郎が手を伸ばして陸のシャツを脱がせる。
お互いに裸の半身で抱き合った。両手を陸の肩に回して抱きつく。
「風呂に入ろう。」
手を引かれて下着だけになって風呂に行く。
ボクサーブリーフを下ろされて、ぶるんっと勢いよく太郎のペニスが飛び出した。
陸の口で愛してくれる。
「恥ずかしいよ。陸もパンツ脱いで。」
ともだちにシェアしよう!

