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第106話 催促
「秋吉君、この前の話、流れちゃったんだろ。
なんかヤクザの小競り合いがあったそうだね。
マスコミに流れるのは押さえたから、大きなニュースにはならなかったが、気を付けろよ。
こっちは、ご同輩が多いんだから。」
外務大臣の岩橋剛助が催促してくる。政界にはペドフィリア(小児性愛者)が多いようだ。ストレスの溜まる仕事なのか?
秋吉は、名簿は流失したが、社会的地位の高い人間が多いため、表沙汰にならなかった事に,ほっとしていた。
(警察も圧力に負けて、事件にしないんだな。
あまりにもすごい顔ぶれだ。
チンケなテレビのコメンテーターなんかは、潰されてもいいが、政治家の名前がズルズルと出てくるのはまずい。)
秋吉は子供を仕入れなければ、と焦っていた。
堂島孝平が闇ルートで連れてくる手筈だったが、忌々しい事に、登龍会の安藤陸に潰された。
子供は保護されて合法的に日本に住む事になってしまった。
次に、水商売の託児所で預かっている子供に目をつけた。陸の母親を名乗るハナという女のアイデアだった。
シングルのキャバ嬢が預ける子供。父親もいない子供なら、足がつかないだろう。
誘拐も進めていた。ム所で知り合った男の嫁でC国人の女がまた、日本人の子供を誘拐する準備をしていた。
誘拐で逮捕されたはずだが、いつもC国人の刑は軽い。そのまま、無傷で、もう出てきていた。
「日本人の子供は、国に送るよ。
うるさくて使えないよ。」
女が言うには、児童ポルノに使うのは、おとなしくて恐怖で縛れる子供だけだという。
「日本の子供は小賢しくてうるさいの。
殴って臓器を使うのが、簡単ね。」
気持ちの悪い事を平気で言う。
恐るべき事に、国家主席が臓器の値段を公表したのだ。
C国人の女は、ペットとして犬や猫を飼っても、邪魔になったら殺して食べる、と嬉々として語る。
「なるほど、四つ足はテーブル以外は全部食べ物、って言うからな。嫌な国民性だ。」
「秋吉君、君は元医者だろ?
大学で教鞭を取っていたそうじゃないか。
上手くやって以前のように可愛い子を紹介してくれよ。」
岩橋剛助からは、催促される。
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